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日本語版アメコミのおすすめは?

PPGZの新OPにかかりっきりでちょっとお返事遅くなってしまいましたが
>アメコミを買いたいのですが、日本語訳されてるアメコミってどういうのがありますか?出来たらオススメのアメコミとか教えて下さい!

さて困ったな。そう語れるほどアメコミに熟知しているわけでもないんですが。
日本語訳されたアメコミってのは昔からけっこうあるんですが、どれもすぐ絶版になっちゃうんですよね。だから紹介しても結局今じゃ入手できないものばかり。(だからアメコミファンの多くは、今買っとかないと二度と手に入れられないという動機で買うパターンが多いみたい)

古くは小学館からX-Menのシリーズなんかも出てました。
最近では新潮社がアメコミ新潮としてX-menやスパイダーマンを出していたんですが、休刊しました。
そんな中、ジャイブから刊行されているシリーズは評判がいいです。もともとどれもが「名作」と名高いものからのチョイスということもありますが。
値段は高いですが、どれも読み応えはあります。

そうそう、パワーパフガールズも3巻までは日本語版が出ていますよ。(これも絶版ですが)

それからいかにもアメコミ(ヒーローもの)というもので無ければ、オルタナティブ、インディーズ系のアメコミのほうが浮き沈みが無いだけに入手は比較的楽かも??
最近ではFScの「ナイトメア アンド フェアリーテイルズ」(アナベルがステキー)


映画化もしたダニエル・クロウズの「ゴーストワールド」とか(サブカル少女のダメダメな日常)

カルトな人気のジム・ウードリングの「FRANK」とか。(キモカワイクていいです)
ここにそれをアニメーション化したものがあるので、雰囲気はわかるかと。

そんな中、あくまで私の趣味でオススメするのであれば、(すいません、メジャーなヒーローものあんまり読んでないもので)
「ヘル・ボーイ」
マイク・ミニョーラのアートワークはすばらしいですよ。かつて小学館から出ていたんですが、絶版。ジャイブが出した続刊はまだ入手可能かしら?

そして、
ブルース・ティムの「ハーレイ&アイビー」!!!
harleyandivy.jpg
(ハーレイが見てる番組アクロメガリアクスの元ネタはアニマニアックス。ティムがアニメーターとして参加していたから)
もうコレ最高ね。アニメイテッド バットマン好きな方には超オススメ。
クールで妖艶でどっか生真面目なアイビーが、アホカワイイ ハーレィに振り回されるとことか最高。特にこれの3話目の自分たちでバットマン映画を作ろうという話はバカすぎて傑作。
とにかくブルース・ティムが描く女の子はどれも魅力的でたまらんですよ、いやほんと。

あと入手できるのなら絶対読んでおきたいのが、同じくブルース・ティムの「バットマン マッドラブ」

(こっちはタイニートゥーンからゲスト出演)

2000年に小学館が出したものですが、数年前なのに入手は困難。復刊してほしい・・・
ハーレィ誕生秘話。ハーレィがアホカワイくて、エロカワイくて、その狂った愛がいとおしい名作。
ブルース・ティムだけでなくタイタンズのグレン・ムラカミがアートを担当したコミックも収録されています。(絵柄はミニョーラ風)
原書でもいいんですが、日本語版をオススメするのは、巻末にブルース・ティムや玄田哲章のインタビューが収録されているからです。特にアニメ バットマンのアニメ制作を担当した増田敏彦氏のインタビューは、アメリカからどういう指示があってどういう過程で作っていったかなど、日米の製作の違いや共同製作の苦労など興味深いことが満載。やはりこれは今こそ復刻すべきだ。

番外として
スコット マクラウドの「マンガ学」
いわゆるコミック・マンガ研究本なんですが、それをコミック形式で語ります。
日本の漫画研究の場合、網羅しているようであくまで日本国内のマンガのみでしか扱っていませんが(アメコミも言及していても内容はトンチンカン)、これはアメコミも日本の漫画も同じ土俵にのせて分析します。それに、「マンガをマンガで語る」日本でもこのタイプのものがもっと出てきていいはずなのにめったに無いのが不思議なくらい。
はい、もちろんこれも絶版です。

めっちゃ偏ってますが、正統派のおすすめに関しては、きっと他のアメコミサイトの方の方が的確で詳しいと思いますけど・・・・・
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コメント

ゼロセット:
「マンガ学」はいい本でしたね。
コマの種類とその頻度で、マンガとアメコミの違いを数量的に示すあたりとか、目からウロコでした。「へええ~!」と。
ところで、邦訳アメコミとして、ジェフ・スミスの「ボーン」(晶文社)も是非是非、推薦させてください(一応まだ絶版になってないっぽい)。
見た目ファンシー、でも結構骨太なエピック・ファンタジー。ボーンたちのかけあいも魅力的だし、ソーンも可愛い!
スカポン太:マンガ学は
特に、マンガには情景だけのシーンのコマが多いなどというくだりに、自分も関心しました。
それ以来、表現や内容の違いというものは「地域差」ではなく、出版形態に大きく影響されるものと考えるようになりましたね。

そうそう、ボーン。実は読んでいないんですよ。読もうと思いつつなぜかいつも巡り合わせが悪くて(笑)
massangeana:マクラウドは
さいきん出た Making Comics のほうもすごいですね。
Webコミックに関する章だけWeb上で公開するとか, 徹底してます。
このへんに載ってる表情の合成とか, どこまで本気なんだか。
http://www.kk.org/cooltools/archives/001441.php
スカポン太:
そういえばその後webコミック方面に行ったとは聞いていたけどさすがですね。
分析方法を客観視できるので、この人の方法論はわりと好き。

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