ディズニーに訴えられた男
どうも、「ディズニーキャラを描いただけで突然巨額の賠償金を請求されて潰される」という都市伝説がいまだにはびこっているようですね。おそらく、日本だけの都市伝説かと思われます。検索すれば普通に山ほどディズニーキャラのファンアートが出てくると思うのですが。
Sailor Disney by *manony on deviantART
ディズニープリンセスファンアートでお気に入りのものです!良くないですか(笑)
もちろん、これでどうにかなったという話も聞かないどころか、こうやって平然と存在します。
(何度かこのblogでも書いていますが)「ディズニーはヤバイ」なんて話はちょくちょく耳にしたので、今でも調べていますが、実例として発見できたものは皆無だったので不思議に思っていました。
Sailor Disney by *manony on deviantART
ディズニープリンセスファンアートでお気に入りのものです!良くないですか(笑)
もちろん、これでどうにかなったという話も聞かないどころか、こうやって平然と存在します。
(何度かこのblogでも書いていますが)「ディズニーはヤバイ」なんて話はちょくちょく耳にしたので、今でも調べていますが、実例として発見できたものは皆無だったので不思議に思っていました。
よく「ミッキーマウス保護法」と揶揄される著作権期間の延長の問題にしても、著作権法の成り立ちにディズニーが大きくかかわっているからだとは思いますが、この延長申請を行っているのは当然ながらディズニーだけではありません。むしろその他の映画会社のほうが積極的です。(ディズニーのロビー活動があった、という話はあくまで推測であって確証が無いので、その相関関係については保留します)
そもそも、著作権が切れてもディズニーキャラのほとんどは商標として登録されているため独自に他社がキャラクターを使う事は出来ません。
それに、この延長はアメリカでのことですが、なぜか日本でも延長されます。日本の文芸、音楽、映画業界からの申請です。これだけみると、著作権にうるさいのはディズニーだけでなくどこも同じに見えます。
よく「学校のプールに子供達が描いた絵すら消さした」という話も出ますが、よくよく調べてみると、その「とりあえずディズニー叩きたいだけ」の部分のみが一人歩きしたもののように思えます。
そもそもの発端はメディアがそのプールの絵を放送したことによって大きなニュースとなってしまい、ディズニーも動かざるえない状況になったということですし。(もちろんTV局はその後はしらんぷりです)
「知らないふり」で済ませられない以上、別にディズニーでなくとも同じような行動をとったと思えるんですが、どうでしょう。それにこの件で莫大な賠償金を請求したという話はまったく聞きません。
また、こっちはまるで知られていませんが「別の学校のフェンスにディズニーの絵を描きたいと、ディズニーに許可を求めたところ快諾された」というものもあります。
同人誌に関わるようになってからも、よく出てくる話だったので、これまた調べてみたのですが、同人誌をディズニーが訴えたという例はまったく見当たりませんでした。注意や勧告の例すらみあたりません。
存在したのは「もしかしたら訴えられるかもしれない。巨額な賠償金を請求されるかもしれない」といった都市伝説をもとにした推測による自主規制だけでした。
このへんの事情は実体験していないし疎いので、私の知らない事実ももしかしたらあるかもしれません。ディズニーが実際になにか動いた例があったのでしょうか。どうしても見つかりません。今のところ、何も無かったと判断する他無いです。
印刷業者がビビって「ディズニーものはこっちまで訴えられる可能性があるから印刷しない!」と通達した例はあったようです。ただ、他の企業ならいいという理屈がイマイチ自分にはよくわからないのですが・・・
とはいえ、この辺りは時代背景もあったようですね。
ちょうど同人誌の市場も大きくなり、内容も過激なものが多くなっていく過程で「ちょっとそろそろヤバイんじゃないか?」みたいな、うしろめたさが反映された結果かもしれません。訴訟大国アメリカに対する恐怖もあいまって定着した自主規制というか都市伝説でしょう。日本ですらそろそろヤバイのに、アメリカ様が怒ったらどうなるんだ!!みたいな。
ただ、それが「見て見ぬふり」も出来ないくらい大きくなって、ビジネスの障害になるようであればなんらかの動きはおこす可能性はあるでしょう。また、二次創作というより直接的に商品と競合するケース(そのまんまキャラを使ったグッズの販売など)も。
でも、それはどんな企業であっても同じかと。(実際コミケではそのようなものは規制されていると聞きますし)
また、(キャラクタービジネスが命ともいえる)マーベルなんかもキャラクターの著作権にはうるさいと言われていますが、こちらは日本ではそう過敏にはなっていないのが不思議です。訴訟騒ぎでいえばこっちの方が多いようなのですが・・・
それにうるさいといえばワーナーのほうがよっぽどうるさいような。youtubeなどで真っ先に削除に動き出したのはワーナーでした。
なんにしても商業利用でなく、ファンアート程度では別にどうこう言わないであろう。というのが私の見解です。仮にあったとしても警告くらいはするでしょう。
このあたり調べていく上でどうしてもその由来がわからなかったのが「警告も無く問答無用で訴える」という箇所。これは単純に噂に尾ひれがついただけ・・なのかな?
それともディズニーではないが似たような例が何かあったのでしょうか。興味深いところです。
ここまで書いてなんですが、実際にディズニーに訴えられた人物もいます。
その男の名はダン・オニール(Dan O’Neill)
Disney vs the Air Pirates
1970年代にミッキーをはじめディズニーのキャラを無断で使用し、同人誌(アンダーグラウンドコミック)を描き続けた男。
はじめ、ディズニーはこれに関してはまったくノーリアクション。見て見ぬふりで容認していました。
ところが、友人らとミッキーを使ったエログロ同人誌「Mickey Mouse Meets the Air Pirates」を創刊し、それをディズニーの重役会議におくりつけるというトンデモないことをします。(重役メンバーの息子経由のようですが)
これによって無視できなくなったディズニーが彼(と、そのメンバー)を訴えますが、オニールは無視し続けマンガを描き続けます。
反抗のための反抗、カウンターカルチャー全盛の時代らしく、とにかくオニールは挑戦的だったために訴訟は泥沼化し、ついには200,000ドル近い賠償金にまでふくれあがることとなります。
そして最終的には「今後一切ディズニーの著作権を侵害しない」という条件でディズニーが賠償請求をとりさげることで決着。
この顛末の要約はAir_Pirates(wikipedia)
さらに詳しいやりとりはDisney's War Against the Countercultureに。
Air Piratesがどの程度過激だったかは実物を読んでいないので私には判断できません。むしろ、オニールの反抗的すぎる態度が問題だったんじゃないかなぁ・・なんて思うのですが。
ここまで反骨精神ある描き手は日本ではいなさそう。(いるとしたらパフォーマーか演劇人でしょう)というか、ぶっちゃけこの人やりすぎです。
キャラクターにまで著作権が及ぶという判例を作ってしまったのは、まさにここからですし、企業とパロディの関係を悪化させた要因にもなっていて批判も多いようです。
日本の同人誌の規制がゆるやかに感じるのも、日本にオニールがいなかったからとも思えます。
この事件が「ディズニーキャラを描いただけで突然巨額の賠償金を請求されて潰される」という都市伝説に影響を与えたのではないか?とも思ったのですが、そもそもこの事件を知る日本人はあまりいなく、かつどこにも引用されていないことから、日本の都市伝説とは無関係。という結論に達したのですが、どうなんでしょう。むしろ、実際にこういう事件があったにもかかわらず、海外ではディズニーファンアートが多く存在し、日本は怯えて手を出さないという状況が面白いです。
余談ですが、著作権を奪われたというミッキーマウス以前のキャラクター「しあわせうさぎのオズワルド(Oswald the Lucky Rabbit)」は、現在ではディズニーの権利が戻っています。(「奪われた」かどうかは見解がわかれるところらしいですが。このあたりはもっとディズニーに詳しい人に聞く方がいいでしょう。)
また、このDrawn Togetherなどアメリカで放送されている商業アニメですが、そのまんまディズニーキャラをパロディでめちゃくちゃやってます。(ディズニーどころじゃないですが)
サウスパークなんかもそうですが、パロディといいはればめちゃめちゃゆるいですよねアメリカは。
追記)ダン・オニールとその「the Air Pirates」は「ザ・ヒストリー・オブ・アメリカン・コミックス」というドキュメンタリーで本人のインタビューと共に一部紹介されていました。
>ザ・ヒストリー・オブ・アメリカン・コミックス
また、プール事件についてその真相を追った本「封印されたミッキーマウス」の内容については
>「封印されたミッキーマウス」を読みました
ちなみに似たような本で「ディズニー批判序説」というものもありますが、こちらは取材もせずテキトーな情報をひろってまとめただけのいいかげんな本です。
そもそも、著作権が切れてもディズニーキャラのほとんどは商標として登録されているため独自に他社がキャラクターを使う事は出来ません。
それに、この延長はアメリカでのことですが、なぜか日本でも延長されます。日本の文芸、音楽、映画業界からの申請です。これだけみると、著作権にうるさいのはディズニーだけでなくどこも同じに見えます。
よく「学校のプールに子供達が描いた絵すら消さした」という話も出ますが、よくよく調べてみると、その「とりあえずディズニー叩きたいだけ」の部分のみが一人歩きしたもののように思えます。
そもそもの発端はメディアがそのプールの絵を放送したことによって大きなニュースとなってしまい、ディズニーも動かざるえない状況になったということですし。(もちろんTV局はその後はしらんぷりです)
「知らないふり」で済ませられない以上、別にディズニーでなくとも同じような行動をとったと思えるんですが、どうでしょう。それにこの件で莫大な賠償金を請求したという話はまったく聞きません。
また、こっちはまるで知られていませんが「別の学校のフェンスにディズニーの絵を描きたいと、ディズニーに許可を求めたところ快諾された」というものもあります。
同人誌に関わるようになってからも、よく出てくる話だったので、これまた調べてみたのですが、同人誌をディズニーが訴えたという例はまったく見当たりませんでした。注意や勧告の例すらみあたりません。
存在したのは「もしかしたら訴えられるかもしれない。巨額な賠償金を請求されるかもしれない」といった都市伝説をもとにした推測による自主規制だけでした。
このへんの事情は実体験していないし疎いので、私の知らない事実ももしかしたらあるかもしれません。ディズニーが実際になにか動いた例があったのでしょうか。どうしても見つかりません。今のところ、何も無かったと判断する他無いです。
印刷業者がビビって「ディズニーものはこっちまで訴えられる可能性があるから印刷しない!」と通達した例はあったようです。ただ、他の企業ならいいという理屈がイマイチ自分にはよくわからないのですが・・・
とはいえ、この辺りは時代背景もあったようですね。
ちょうど同人誌の市場も大きくなり、内容も過激なものが多くなっていく過程で「ちょっとそろそろヤバイんじゃないか?」みたいな、うしろめたさが反映された結果かもしれません。訴訟大国アメリカに対する恐怖もあいまって定着した自主規制というか都市伝説でしょう。日本ですらそろそろヤバイのに、アメリカ様が怒ったらどうなるんだ!!みたいな。
ただ、それが「見て見ぬふり」も出来ないくらい大きくなって、ビジネスの障害になるようであればなんらかの動きはおこす可能性はあるでしょう。また、二次創作というより直接的に商品と競合するケース(そのまんまキャラを使ったグッズの販売など)も。
でも、それはどんな企業であっても同じかと。(実際コミケではそのようなものは規制されていると聞きますし)
また、(キャラクタービジネスが命ともいえる)マーベルなんかもキャラクターの著作権にはうるさいと言われていますが、こちらは日本ではそう過敏にはなっていないのが不思議です。訴訟騒ぎでいえばこっちの方が多いようなのですが・・・
それにうるさいといえばワーナーのほうがよっぽどうるさいような。youtubeなどで真っ先に削除に動き出したのはワーナーでした。
なんにしても商業利用でなく、ファンアート程度では別にどうこう言わないであろう。というのが私の見解です。仮にあったとしても警告くらいはするでしょう。
このあたり調べていく上でどうしてもその由来がわからなかったのが「警告も無く問答無用で訴える」という箇所。これは単純に噂に尾ひれがついただけ・・なのかな?
それともディズニーではないが似たような例が何かあったのでしょうか。興味深いところです。
ここまで書いてなんですが、実際にディズニーに訴えられた人物もいます。
その男の名はダン・オニール(Dan O’Neill)
Disney vs the Air Pirates
1970年代にミッキーをはじめディズニーのキャラを無断で使用し、同人誌(アンダーグラウンドコミック)を描き続けた男。
はじめ、ディズニーはこれに関してはまったくノーリアクション。見て見ぬふりで容認していました。
ところが、友人らとミッキーを使ったエログロ同人誌「Mickey Mouse Meets the Air Pirates」を創刊し、それをディズニーの重役会議におくりつけるというトンデモないことをします。(重役メンバーの息子経由のようですが)
これによって無視できなくなったディズニーが彼(と、そのメンバー)を訴えますが、オニールは無視し続けマンガを描き続けます。
反抗のための反抗、カウンターカルチャー全盛の時代らしく、とにかくオニールは挑戦的だったために訴訟は泥沼化し、ついには200,000ドル近い賠償金にまでふくれあがることとなります。
そして最終的には「今後一切ディズニーの著作権を侵害しない」という条件でディズニーが賠償請求をとりさげることで決着。
この顛末の要約はAir_Pirates(wikipedia)
さらに詳しいやりとりはDisney's War Against the Countercultureに。
Air Piratesがどの程度過激だったかは実物を読んでいないので私には判断できません。むしろ、オニールの反抗的すぎる態度が問題だったんじゃないかなぁ・・なんて思うのですが。
ここまで反骨精神ある描き手は日本ではいなさそう。(いるとしたらパフォーマーか演劇人でしょう)というか、ぶっちゃけこの人やりすぎです。
キャラクターにまで著作権が及ぶという判例を作ってしまったのは、まさにここからですし、企業とパロディの関係を悪化させた要因にもなっていて批判も多いようです。
日本の同人誌の規制がゆるやかに感じるのも、日本にオニールがいなかったからとも思えます。
この事件が「ディズニーキャラを描いただけで突然巨額の賠償金を請求されて潰される」という都市伝説に影響を与えたのではないか?とも思ったのですが、そもそもこの事件を知る日本人はあまりいなく、かつどこにも引用されていないことから、日本の都市伝説とは無関係。という結論に達したのですが、どうなんでしょう。むしろ、実際にこういう事件があったにもかかわらず、海外ではディズニーファンアートが多く存在し、日本は怯えて手を出さないという状況が面白いです。
余談ですが、著作権を奪われたというミッキーマウス以前のキャラクター「しあわせうさぎのオズワルド(Oswald the Lucky Rabbit)」は、現在ではディズニーの権利が戻っています。(「奪われた」かどうかは見解がわかれるところらしいですが。このあたりはもっとディズニーに詳しい人に聞く方がいいでしょう。)
また、このDrawn Togetherなどアメリカで放送されている商業アニメですが、そのまんまディズニーキャラをパロディでめちゃくちゃやってます。(ディズニーどころじゃないですが)
サウスパークなんかもそうですが、パロディといいはればめちゃめちゃゆるいですよねアメリカは。
追記)ダン・オニールとその「the Air Pirates」は「ザ・ヒストリー・オブ・アメリカン・コミックス」というドキュメンタリーで本人のインタビューと共に一部紹介されていました。
>ザ・ヒストリー・オブ・アメリカン・コミックス
また、プール事件についてその真相を追った本「封印されたミッキーマウス」の内容については
>「封印されたミッキーマウス」を読みました
ちなみに似たような本で「ディズニー批判序説」というものもありますが、こちらは取材もせずテキトーな情報をひろってまとめただけのいいかげんな本です。
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コメント
- 絶対自由:
- この記事見ますと、日本の同人界はとても規制がゆるいんですね……。
凄い有名なアニメでも、エログロ系統の同人誌が日本では蔓延っていますし、二次創作に関しても、本にしなくても自分達のようにサイトで掲載する、と言う人間も居るわけですし。
そう考えると、日本が本当にアニメや漫画大国なんですね。
- 鳳雛:RE:
- お返事ありがとうございます。
このファンアート面白いですね!(@_@)
僕も以前念のため検索した時にいくつか出てきたし、海外の方のブログにもファンアート類結構見た事があります。
なのでまぁ大丈夫だろうと思ってましたから、まさか「やばい」といわれるとは思っていませんでしたね・・・。
国内のサイトには「ディズニー絵を描いて公開するのは、危険度高し」、「描くな」というのがほとんど見られましたから、最近では僕も「実は危険行為だったの?」と思ったりもしていました・・・。
でも管理人さんが書かれた記事のように、そこまで過剰になるほどでは・・・ないみたいですね。こういうのって色んな情報が出回りすぎてよくわからないもんですね~。(^_^;)
- スカポン太:
- 規制がゆるい・・・というのかな。うーん、まあそうといえばそうですね。
海外でもエログロ系はけっこうあります。ただ、それらはアンダーグラウンドに隔離されていて目に付きにくいところにあるので気がつきにくいですね。
それと、パロディに対する認識の違いもあるのかなと。
欧米ではパロディは権力や社会への批判が強く、直接ぶつかるケースも多いのですが、日本の同人誌はファンジンとしての性格が強いためうまく共存できて発展していったとも思えます。
最近はちょっと違ってきてるようですが。<海外の話
- スカポン太:
- >鳳雛さん
だからといって、何やってもOKとまでは言えませんが、普通のファンアートくらいは問題ないと思います。
- ゆずのきB佳:
- 現状まとめとして、すごく良く出来てると思います。グッジョブです!スカポン太さん。
疑問として掲げられている点は、私もそのまま疑問点です。
日本の二次創作は、パロディとオマージュの二つに大きく分けられると思うんですね。その中に、ジャンルとしてエロが存在するからややこしいのかな。
あと、商業誌が行っていた二次創作も見逃せません。これ、海外には無いのでは?
まぁ、つまりは「どうなる?ファィアボール」って事ですよね。
追跡調査に期待してまーす。(他力本願)
- 漫棚通信:
- はじめまして。森卓也氏の古典的名作「アニメーション入門」(1966年美術出版社)刊行のときのエピソードがあります。図版引用の多いディズニーの版権部にお伺いをたてに行きますと、この本は最近のディズニーを批判した内容でしたから、「使っていただかなくてけっこうです」ということになり、ゲラまでできていたのにすべて組み直し。ほかにも、ディズニーが小学生向け新聞の記事内容にクレームをつけて、「図版を使っていただかなくてけっこう」ということが何回もあったそうです。「シネマ博物誌」(1987年平凡社)収録の「版嶮伝」という文章に出てきます。
- 戸帆:
- TV.com(TV.tomeの頃)のKPのフォーラムでSteve Loter氏がファンの質問に答えるスレッドがありましたが、「2次創作につける注意書きはどのようなものがいいか?」という質問に、「2次創作は私達も楽しく見ているが、上の判断によるので何とも言えない」というような答えをしたのを思い出しました。
- <記名なし>:
- 確かに日本は同人天国で規制はほぼザルに近いけれども
出版社によっては時々厳しいところもありますね。
(自サイトにファンアートを載せることも禁じているところもあったり)
まあ、基本は著作権者のお目こぼしで成り立ってるような世界だし、
一定のラインは守るべき、なんでしょうね。
- Haradutch:
- あれっ、久々に書いたら記名なしに…
失礼しました。
- リナ:
- ミッキー描いたらディズニーからクレームが・・ というネタは 日本の80年代の漫画に もう出てきてますね
多分 当時のニュース番組がそこだけを大げさに流してたんではないでしょうか?
海外でディズニーキャラのエログロサイト (バナーにもサイト名にもでかでかと)山ほど見るので
訴訟事件は起きたとは考えにくいですねぇ
恐らく ときめきメモリアル訴訟事件と ごっちゃになってるのでは?
でも これは大手古本屋が「スタッフ公式エロ同人誌」とうたって 高値をつけ それが大騒ぎになってしまって・・・・ だったと記憶してますが。
- さかえ:
- http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0804/16/news075.html
↑↑↑ 最近、こういうの読みました
結局は、権利者に不利益を生じるか生じないかが、権利主張の判断基準でしょう。ファンアートならなんでもかんでも問題視する!となれば昨今は「炎上」も視野に入れるし、2時創作が草の根で原作の価値を高めると考える人もいます。任天堂のポケモン騒動などは、あからさまにキャラクターのイメージをおとしめたと判断したんでしょう。
言葉と同じで、真意が伝わるか、ということが大事です。愛なのか批判なのか煽りなのか。それが誹謗中傷に聞こえたら相手は怒りますわな。
- フラパン:
- いつも楽しく拝見させているのですが初めてコメントします~
はじめまして!
セーラームーンのファンアートのレベルの高さに思わず初コメですw
ポカホンタスとジャスミンが違和感ないのがすごいですw
- けぺる:
- 海外ではパロディはひとつの「表現」として確立してますが、日本ではそこまで至っていない印象があります。というか「パロディ」と呼ばずに「ファンアート」と読んだ方が実情にあっていると感じます。
このお目こぼしによる「ゆるさ」が日本が同人大国となって表現者の底上げをしてきた一因ではあるのでしょうが、そこを自覚していない人ばかりが目立ち、最近はかなり不安です。
権利者に利益を与えようが与えまいが、引用の範囲を超えた使用は訴えられる可能性があります。そこの部分は覚悟した上で(とまではいいませんが、せめて頭の片隅に入れた上で)、同人誌制作を楽しむべきだと思うのですが。それはサンライズネタであろうがディズニーネタであろうが、角川ネタであろうが、同じです。
ぶっちゃけ「TOON GUIDE」だって訴えられる可能性は大有りなのですよね。
というわけで「ファイアボール」の同人誌作りたいなー。
- スカポン太:
- あらま、こんなにコメントが。
とりあえず
>フラパンさん
こんにちは!ね、いいですよね。自分はムーランもけっこう良い感じだと思ってます。
最初アリエルの隣にいるの誰?って思ったのですが、多分アリエルの娘メロディですね。ちびうさポジションということなんでしょう。
- スカポン太:
- >漫棚通信さん
コメントありがとうございます。
「アニメーション入門」は読んだ事がありますが、「シネマ博物誌」は未読です。
ただこちらは二次創作についてではなく、自社権利物における管理のうるささという問題ですよね?
「アニメーション入門」の方はかなり古い書籍ですし、図版の引用に対しておおらかだった二本の出版業界事情の中でディズニーの言動が目立ったということなんじゃないかと思っています。現代なら別にディズニーでなくとも同様の対応をする企業も普通にあるのではないでしょうか。
同様に、「シネマ博物誌」の方も。こちらは読んでいないのでまだなんともいえませんが、商業利用である以上”小学生向け”とかは関係ないことですよね。
むしろ、図像の引用はどの程度まで著作権が認める「引用」にあたるのかの問題としてとらえたい気がします。もしそれがディズニーでなくスターウォーズやハンナバーベラものでもクレームは入らないのか?はたまた、日本のキャラクターなら何も言って来ないのか?など比較対象も合わせて記載されているといいなと思ってます。
というか、訴訟されたわけではないので、「引用」といいはって刊行していたら、また違ったサンプルがとれた気がするのですが、さすがにそこまでやる日本の出版社はいないですかね。
どちらにしても、商業利用としての話なので、これはまた別件として考えておこうと思います。
- トメ:
- 噴きました!なんてかわいいんでしょう!でも一人たりな~い!w
紫色の破壊神びいきのトメですこんばんは。
こういった話はいつの時代もどこででも出て来る話で、同人イベントスタッフ時代(15年以上前!)に懇々と聞かされました…おかげで敏感になりましたが、こればっかりは、二次創作やファンアートやってる方々が一斉に活動を辞めるとかしないと解決しませんよね。まず不可能ですが。私も含めてw
ネタ元の公式関係者はきっと知っています。目をつむってくれてるだけだと言う事を考えて活動できたらいいなと思います。
- スカポン太:
- >ゆずのきさん
そうそう、まさにオマージュとしての二次創作が主ですよね。本来の意味のパロディ的なものはほとんど無いんじゃないでしょうか。(昔はわかりませんが)
自分はエロもまた文化と思ってますが、エロは・・・うん、やはりこれは扱いが難しいとこですかねえ。著作権ではなく別の規制の話に流れてくるので。
>あと、商業誌が行っていた二次創作も見逃せません
それはあるかもしれません。海外ではああいったものの存在はちょっと思いつきません。
そもそもアニメやマンガを扱う雑誌(本編掲載誌ではなく)というもの自体が無いように思えます。SF雑誌などはあるでしょうが。
あ、ニンジャ・ハイスクールのベン・ダンの出版がそれに近いかな。ただ規模的にはほとんど同人誌レベルという感じが。
SF大会などのコンベンションではなく、同人誌即売会という独立したイベントを作り上げたことの功績も大きいかと。これはさっき言っていた商業誌の二次創作の土壌も相互に関係していると思います。
発表の場があると無いとでは大きく違いますし。ネット上での発表の場というものが出来てから海外でファンアートが活性化したのも関係あることかと。多くの人に配布したい場合、起業して自費出版という形にしなければならなかった海外は、やはりその敷居の高さがネックだったでしょうし。
ファイアボールはなにか出そうですね。とりあえず、けぺるさんが(笑)
- スカポン太:
- すんません、多くて逐一答えられませんが、他の方まとめて、
ディズニーだからダメだとか、OKならなんでもいいのかって話じゃなくて、結局権利側の判断次第なんですよね。
さかえさんが紹介している記事にもあるように、この手の話はあちこちで議論されている問題だと思うのでいまさらそうそう細かくは掘り下げませんが、とりあえず
「ディズニーキャラを描いただけで訴えられる」とかいうのは過敏すぎ、ということが伝わればいいかなと。「ディズニーの名前を出すだけで」というのはギャグでしかないと。
戸帆さんの話のように向こうでも「見てみぬふり」の度量くらいはあると。
ただ、見てみぬふりが出来ないとこまできちゃえば、それはディズニーだけの問題ではないdしょう。二次創作を公式に容認している初音ミクですら、やりすぎな行為にはクレームをつけた件がたしかあったと思います。
- えと:
- うわああ、こんな事があったんですか…!なんというか…すごい人ですね…
昔同人活動してた時にうっかりキングダムハーツの便箋で某アヒルと狼を描いてしまったのですが、
その時印刷所さんから「これは印刷できません…」と電話を頂いた事がありました。
ディズニーの方から禁止が出ていて、描いて販売するような事があれば、そのキャラの絵に黒線で目隠し(よく犯罪者が記事に載る時みたいな)しちゃうよ!と言われたそうです。
KHはモノがモノだから同人作家さんが手掛けやすいのも理由としてありそうですが、実際デズニキャラクターを使って何かを売る行為はこんな風に規制が入っているのか~、と思った覚えがあります。
KPとかはまず印刷所さんの方で気付かなさそうですが、やっぱりちょっと怖くて同人誌作る勇気が持てません(笑)
表現の仕方にもよりますが^^;;営利目的でなければ結構ユルそうですね~
あ、私もこの絵大好きです!(笑)その発想と違和感のなさに思わずおお~ッと声を出して感心しました。
- 土地神:
- セーラーディズニーのマンガが見たい(笑)。素晴らしい。
私は現実問題としてこういうエントリを読むことがないであろうファイアボールファンが今後どう出るかに興味を持ってます。
おそらく同人誌(18禁を含む)もフィギュアも出るとは思うんですが。
何だかんだ言ってエロを含むファンアートを描いたりフィギュア作ってる人が何人かいるようですし。
都市伝説が笑い話になる日が来るかもしれません。
- くん坊:
- 祭りだ祭りだー
とりあえずKP本第2段、そろそろいきましょうかね。
- スカポン太:
- >えとさん
キングダムハーツの件はディズニーからの要請ではなく、印刷所の自主規制だったはずです。
だから今でも印刷所経由では断られる可能性はありますね。
>土地神さん
さすがに18禁止は無いと思ったのですが・・もうあるの?
ファイアボールは作品以外のとこでの動きもちょっと面白そうです。
>くん坊さん
なんか空気読んでない人が(笑)
KP本かあ、どうしようかなぁ
- massangeana:せっかくなので
- ディズニーと著作権といえば何といってもコレを! 異常に聞き取りづらいですが。
http://www.youtube.com/watch?v=pUPsfYJONrU
- スカポン太:
- FBI警告まで!!!ww
笑いました。 AMVじゃなくて日本のMADっぽいつくりですね。
何度も繰り返すのでクセになりそう
- VicIsono:
- 「封印作品の謎」の安藤健二さんの新刊のタイトルが
「封印されたミッキーマウス」洋泉社 5月刊
だそうですよ。ディズニーネタ?
- スカポン太:
- あまり関係ないような気がしないでもないけど、ちょっと面白そうですね。
メモメモ
- りおこ:
- こんにちは
マーベルって著作権にうるさかったんですね。初めて知りました
アングラミッキーパロ騒動は聞いた事あるけれども、なんだかとんでもない結果になってしまいましたね
>ファンアート程度ならどうも言わない
確かに。
私が逆の立場だったら喜んでいたと思います(原作にない肉体破壊やその他過激シーンがあったら許せませんが)
オズワルドですが、うちの家族は奪われたんじゃない派です
それではこれにて失礼します
- スカポン太:
- 内部事情での権利のゴタゴタはDCコミックでも同じようなもんですけどね。
>オズワルド
にしても、家族でそんな話題がだせるなんていい家庭ですね。うらやましい。
- 赤城ナナ:お久しぶりです!
- 今晩は、スカポン太様!
5月中に地元イベントでキムのコスプレを予定している赤城ナナです;
ポ/ケ/○/ンも同人誌で訴えられた作家の話は後輩から聞いた事があるのですが、でぃ図二ーで訴えられた話はコレが初めてです。
まさかファンアートだけで訴えられるとは…(嘆)
dAでも「いいのか?コレを公開しても…」と思うのは沢山ありますが…;
これからは私も気をつけないと;
対策として漢字で略したりする作家さんもいます。キ/ン/グ/ダ/○は「王国心」とか…
(ちなみに私は、キムは「可能」、アヴァターは「降世神通」又は「化身」って略します;)
3次元では多く見られますが、知る人のみな感じなので結構検索避けになります。
ちなみに私はキ/ン/グ/ダ/○/の同人誌は地元イベントで見たことあります。(買いませんでしたが…;)
でもミッ木ーの同人誌はあったとは思いもしませんでした…!(驚)
- スカポン太:
- こんにちは!
>キムのコスプレを予定している
な、なんだって~~~!! 顔NGでいいから見てみたいなあ
なんかいろいろ気をつかっているみたいで大変ですね。
ただ、オニールの場合は、ディズニーに訴えられる事そのものがステータスで、それを目的にケンカ売っていたようなので、ファン活動とは違いますけどね。
でもキングダムハーツの同人誌はとりあえず存在はしていたのですね。なるほど、これは面白い。
ともかく、イベントがんばってください!
- ちびっこチュンプー:
- ちょいと話が脱線しますが、手塚治虫の著書の中にディズニーのアニメーター達が作ったディズニーキャラのブルーフィルム(アニメ)があったとの記述があります。確か「マンガの描き方」だったと思いますが、この本自体が20数年前の発行でそれに出てくるということは、3~40年前のディズニースタジオ内での話だと思われますので、まぁそういう時代もあったって事ですまされてしまいますが。ネタとしてはまあまあ面白いと思いませんか。
- スカポン太:
- ディズニーがエロを作っていたなんて話は聞いた事があります。
もしかして、それが話の出所なのかな?
今となっては完全に幻なんでしょうねえ
- VicIsono:
- ビーケーワンの説明だと、やっぱり「プール事件」をとりあげるようですね。
>1987年、小学校の卒業記念に描かれたミッキーマウスの絵が、ウォルト・ディズニー社の抗議によって塗り潰された…。テレビや映画の話だけではない、12の「封印」現象を追う渾身のルポルタージュ集。
http://www.bk1.jp/product/02997040
安藤さんはきちんと裏をとって記事を書く人だから、
内容的には期待しても良さそうです。
ディズニーに割くページ数は少なそうですけど。
- スカポン太:
- ほほう。これはやはり読んでみるべきかな。
このあたり噂だけが広がっていたので、実際はどうだったのかいい資料になりそうです。
- サヤキ:ふ~む
- 面白いですね。yahooからきました。足跡で失礼しました。
- <記名なし>:
- ファンアートじゃないけど日本で同人ゲームにミッキーっぽいキャラ出してディズニーに訴えられた人居ましたよね
- スカポン太:
- >同人ゲームにミッキーっぽいキャラ出してディズニーに訴えられた人
ありましたね。
結局ディズニーへ確認したところそのような事実はなく、この都市伝説を利用した無関係な第三者の悪質なイヤガラセだったという、ひどい事件でしたねえ。
そういった嫌な事件がもうおこらないように、ここまで過剰な風評は早くなくなって欲しいものです。