メガトーキョー日本語版とか

「MBQ」「ドラマコン」「ピポチュー」「メガトーキョー」それぞれ1巻がamazonからやっときました。
ドラマコンなどはもっと早くに発売されてたけど、メガトーキョーといっしょに頼んだのでこのタイミングで。
ドラマコンは以前出ていた電子書籍版日本語版とまったく同じですね。(MBQもそうらしい)
てことは、今後のソフトバンククリエイティブから出るTOKYOPOP書籍は電子書籍版で日本語化されたものを中心としていくんだろうなあと。

書籍版ではシマ子先生のあとがきが追加されています。
そういえば、作者名が「スヴェトラナ・クマコヴァ」だったのが「スヴェトラナ・シマコヴァ」に表記変更されたのは、作者自身からの要望だったらしいですね。もともとロシアの人なので、この読みの方が正しいってことなのかも。
電子書籍版や英語版ではそんなに気にならなかったけど、こうやって日本語で本の形になって普通の日本漫画と同じレベルに立つと、やはりちょっと稚拙さが目につく。
マンガ描き始めたばかりの新人レベルというか。
・・・・って、そのとおりか(笑) しかも一巻だし。
フェリーペ・スミスのMBQも同様にちょっとキツいけど、ピポチューですごいレベルアップしてるのがよくわかる。絵柄も今の方が全然いい。
しかし、こうしてみるとTOKYOPOPの中では浮きまくってるマンガですね。>MBQ
(まあ、最初はそこが気になって注目してたんだけど)
なんつうか、「花とゆめ」の中に「チャンピオンレッド」の作品が載ってる感じつうか。
なんでTOKYOPOPからデビューしたんだろ、この人。
で、メガトーキョー。
メガトーキョーの(英語版)単行本版はもってないけど、それが定本になってるのかな。
正直チャプター0から出すのってどうかと思ってたんだけど、これでよかった気がする。
「エロイカより愛をこめて」や「幽遊白書」の一巻みたいなもんで、途中からテイストも方向性もまるでかわっていくタイプのものだけに、初期はいろいろビミョーなんですが、やはりこれは超えなければいけない壁。
商業的にフックとしては弱いつうかツライけど、どんな形であれここから始まったものだし。
ぶっちゃいえば自分にとっては「いい本」でした。
webコミックでクリックし続けるのはつらくても、本の形になるとパラパラっとめくっていけるのでスピードアップして読めるし、その変化がとてもつかみやすい。
あと、巻末のweb版との参照表がいいですね!もとの英語がどんなだったか、すぐ確認できるし。
L33T語をどーすんのかなーと思っていたんですが、無理に訳さないでけっこうそのまま残してるのもいいです。
L33T語つうのは「Leet speak」ってことで、Eを3で置き換えたり、SをZに置き換えたりするネットスラング。(他 toを2にしたり、Wをvvとか)
ハッカー語とも言われていたように元はアングラサイトやネットゲームなどから発生したもののようだけど、今はけっこうネット全般に広がってる。
えーっと、ケータイのギャル語とか2ちゃん語とか言われてるものと同じようなもの。
「ネ申」とか、「うp」とかそんな感じ(笑)
やっぱこれを残しとかないとねえ。
物語としておもしろくなっていくのはこの次からなんだけど、オンライン発祥で、そういったカルチャーやコミュニティの混沌から出て来たということが強く感じられていいです。
一般にウケルかどうかはさっぱりわからんが、自分のようなタイプの人間には資料としてもなかなかに楽しめる一冊でした。日本語版の「本」になってほんとよかった~
例えて言うなら「げんしけん英語版」の逆バーションとでもいうか。
「げんしけん英語版」には巻末に文化的背景を説明する語句解説があったりするんですが、このメガトーキョー日本語版も同様に語句解説が掲載されている。
本編でその雰囲気を感じ、語句解説で背景を学ぶ、みたいな。

アメリカオタクの日本珍道中マンガからメガトーキョー的世界へは少しずつ変わっていくんだけど、転機はここかなと思う。
ロボ少女「ピング」の登場。(正確にはゲーム機の少女型デバイス)
こういう風に「あれはどこだったけかな・・」とパラパラめくってすぐみつけられるのが「本」のいいとこ!
webだとどうしてもこういう直感的ランダムアクセスの一覧性はまだまだだしね。
あー2巻ちゃんと出るといいなぁ。
正直チャプター1の2巻から発売されたからって、普通の日本のマンガ読者は絵柄で買わないどころか手にもとらないでしょ。
アメコミの読者層と同じで「買うやつは買うし買わないやつは買わない」タイプの本だから。だったら、とりあえず自分が満足できる出来で出てくれたというのでOKとしとく。
うーん、でも、アメコミに興味ある日本人より「アメリカのMANGAに興味ある日本人」の方がもっと少ないような気がしないでも・・・・映画効果も無いし・・・
いやほんと、よく刊行までこぎつけたなあ。
電子書籍版や英語版ではそんなに気にならなかったけど、こうやって日本語で本の形になって普通の日本漫画と同じレベルに立つと、やはりちょっと稚拙さが目につく。
マンガ描き始めたばかりの新人レベルというか。
・・・・って、そのとおりか(笑) しかも一巻だし。
フェリーペ・スミスのMBQも同様にちょっとキツいけど、ピポチューですごいレベルアップしてるのがよくわかる。絵柄も今の方が全然いい。
しかし、こうしてみるとTOKYOPOPの中では浮きまくってるマンガですね。>MBQ
(まあ、最初はそこが気になって注目してたんだけど)
なんつうか、「花とゆめ」の中に「チャンピオンレッド」の作品が載ってる感じつうか。
なんでTOKYOPOPからデビューしたんだろ、この人。
で、メガトーキョー。
メガトーキョーの(英語版)単行本版はもってないけど、それが定本になってるのかな。
正直チャプター0から出すのってどうかと思ってたんだけど、これでよかった気がする。
「エロイカより愛をこめて」や「幽遊白書」の一巻みたいなもんで、途中からテイストも方向性もまるでかわっていくタイプのものだけに、初期はいろいろビミョーなんですが、やはりこれは超えなければいけない壁。
商業的にフックとしては弱いつうかツライけど、どんな形であれここから始まったものだし。
ぶっちゃいえば自分にとっては「いい本」でした。
webコミックでクリックし続けるのはつらくても、本の形になるとパラパラっとめくっていけるのでスピードアップして読めるし、その変化がとてもつかみやすい。
あと、巻末のweb版との参照表がいいですね!もとの英語がどんなだったか、すぐ確認できるし。
L33T語をどーすんのかなーと思っていたんですが、無理に訳さないでけっこうそのまま残してるのもいいです。
L33T語つうのは「Leet speak」ってことで、Eを3で置き換えたり、SをZに置き換えたりするネットスラング。(他 toを2にしたり、Wをvvとか)
ハッカー語とも言われていたように元はアングラサイトやネットゲームなどから発生したもののようだけど、今はけっこうネット全般に広がってる。
えーっと、ケータイのギャル語とか2ちゃん語とか言われてるものと同じようなもの。
「ネ申」とか、「うp」とかそんな感じ(笑)
やっぱこれを残しとかないとねえ。
物語としておもしろくなっていくのはこの次からなんだけど、オンライン発祥で、そういったカルチャーやコミュニティの混沌から出て来たということが強く感じられていいです。
一般にウケルかどうかはさっぱりわからんが、自分のようなタイプの人間には資料としてもなかなかに楽しめる一冊でした。日本語版の「本」になってほんとよかった~
例えて言うなら「げんしけん英語版」の逆バーションとでもいうか。
「げんしけん英語版」には巻末に文化的背景を説明する語句解説があったりするんですが、このメガトーキョー日本語版も同様に語句解説が掲載されている。
本編でその雰囲気を感じ、語句解説で背景を学ぶ、みたいな。

アメリカオタクの日本珍道中マンガからメガトーキョー的世界へは少しずつ変わっていくんだけど、転機はここかなと思う。
ロボ少女「ピング」の登場。(正確にはゲーム機の少女型デバイス)
こういう風に「あれはどこだったけかな・・」とパラパラめくってすぐみつけられるのが「本」のいいとこ!
webだとどうしてもこういう直感的ランダムアクセスの一覧性はまだまだだしね。
あー2巻ちゃんと出るといいなぁ。
正直チャプター1の2巻から発売されたからって、普通の日本のマンガ読者は絵柄で買わないどころか手にもとらないでしょ。
アメコミの読者層と同じで「買うやつは買うし買わないやつは買わない」タイプの本だから。だったら、とりあえず自分が満足できる出来で出てくれたというのでOKとしとく。
うーん、でも、アメコミに興味ある日本人より「アメリカのMANGAに興味ある日本人」の方がもっと少ないような気がしないでも・・・・映画効果も無いし・・・
いやほんと、よく刊行までこぎつけたなあ。
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コメント
- ceena:MBQとメガトーキョー
- >しかし、こうしてみるとTOKYOPOPの中では浮きまくってるマンガですね。>MBQ
本当にそうだと思います。「MBQ」はほとんどアメリカの編集者さんの手が入っていないので、日本の編集者さんとガッツリ組んだ「ピポチュー」との違いを比べるのも、面白いですよね。
>なんつうか、「花とゆめ」の中に「チャンピオンレッド」の作品が載ってる感じつうか。
なんて的確な例えなんだ!
>メガトーキョー
コメントありがとうございます!「(スカポン太さんにとって)いい本」と言っていただいて、とてもとても嬉しいです!!
Leet Speakの訳し方とか、しつこいばかりの解説(作者さんにもしつこく問い合わせました。)とか、チャプター0から出した件とか、本当に凄く悩みました。
フレッドさんと前担当編集者さんと現担当編集者さんのおかげで、刊行できてわたしも本当に嬉しいです!!
- VicIsono:
- 「どうせ売れるわけないんだから、無駄金なんかかけてられっか!」
というTOKYOPOPの魂の叫びが聞こえました。
新訳は無理でもブラッシュアップくらいはするだろうと思ってたのに。
日本市場に本気で売り出すつもりはなくて、
「日本市場に進出しました」という事実だけが
海外向け宣伝材料として必要なのかなと。
大型書店の漫画コーナーでさえ置いてないし。
フェリーペ・スミスは、以前インタビューで影響を受けた漫画家を聞かれて
他のメンツが一様にアニオタ系の漫画家の名前を挙げてるときに
一人だけ山本英夫だの森田まさのり だの刃森尊だの言ってるのを読んで
「なんかわからんが、コイツは筋金入りのボンクラだぜ!」と感動しましたw
ピポチュー2巻のオビはライムスター宇多丸さんに
たのんだらいいと思うんだぜ。
メガトーキョー日本語版ですが・・・
作家は自分の感性でつっぱしっていって全然かまわないけど、
「プロデューサー」は自己満足じゃいけないと思うんですよ。
戦略もいるし、ハッタリや細かな嘘も必要。
作品よりも商品を優先して、切るべきは切る非情さも必要。
馬鹿正直は美徳じゃないと思うんだ・・・。
- スカポン太:
- >ceenaさん
メガトーキョー、ゆっくり読んだら情報量がけっこう多くて意外に読み切るのに時間がかかりました。2巻目出て欲しいですねえ。
TOKYOPOPは「結果として」少女向けが揃っちゃった、てことなんじゃないかなと思ってます。OLE初期はきっともっとバリエーション豊かな感じを狙っていたんじゃないかなと。
まあこれも出版社の特色ってことですかねえ。
>VicIsonoさん
きゃーー、いつものキビシイVicIsonoさんだー(はーと)
TOKYOPOPがというより、ソフトバンククリエイティブの(マンガ部門の)営業力が・・という感じもします。
無いんですよ、うちの近くの本屋にも。
本当はやっぱり本屋で買いたかったけど、しょうがないのでアマゾンで買った次第です。
ラノベはけっこう置いてるんですがねえ。
ソフトバンククリエイティブとしては、マンガ部門の出版数を増やしたい
↓
じゃあウチにたっぷりコンテンツありますよ(TOKYOPOP)
↓
しかもすでに日本語化済みなので手間いらず
↓
わーい安くラインアップがそろったー
てな感じなんではないですかねえ。
TOKYOPOPに再翻訳かける余裕はなさそうだし(資金的にも)
時間をかけて用意するより、このチャンスに迅速にだせる方を選んだという気がします。
理想の未来より、目先のチャンスみたいな。
コンテンツ提供だけで、売り方はSBまかせなんじゃないかなあ。
まあ、やっぱりこっつも「では次はあるのか」ってとこがちょい気になるところですが。
>フェリーペ・スミス
そんなこと言ってたのかあの人(笑)
マンガ仲間からも浮いていたんじゃないかなあ。
>メガトーキョー日本語版
キビシー!
アメコミ翻訳本の売れかたを見てると、どうツカミをうまくこなしても一般読者へは浸透しないと思えてならんのですよ。
正直、どういう層の人が買うのか想像つかない。
だったら、ほんの一部の読者向けに完全版の形で出してくれたほうがありがたいなあ、と思った次第であります。
だからせめて2巻は早めに出て欲しいっすよね!