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【醤油】ふじもと醤油【味見】

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戸帆さんからいただいた島根県の醤油「ふじもと醤油」味見するぞー。
正ちゃんいるけど、カワイイからいっしょに写ってるだけで今回は関係ないよ。

「ふじもと醤油」はホームページが見つからないので、そのラインナップは不明なのですが、
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一応、「黄」、「さしみ」「うすくち」「うす塩」の4種類が確認されています。
今回はそのうちの(多分)標準醤油「黄」。(なんで標準が黄なのかは不明)

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ふじもと醤油「黄」のスペック
名称:こいくちしょうゆ(混合)
原材料名:脱脂加工大豆、小麦、食塩、アミノ酸液、糖類(砂糖、ぶどう糖果糖液糖)、酸味料、アルコール、調味料(アミノ酸等)、甘味料(甘草、ステビア)、カラメル色素、保存料(パラオキシ安息香酸)

スペックを見る限りでは混合醸造の甘口醤油ということで、九州の醤油に近い気がするが、はたして・・・
ペロリ。

甘いな!!!(笑) やっぱり甘い。というか、かなり甘いぞこれ。
・・・九州醤油に匹敵するんじゃなかろうか?

単体ではアレなので、ここはやはりその他の甘口醤油と比較せねばなるまいて。
東北から秋田醤油「キッコーナン」、「キッコーヒメ」、
九州から福岡「ゑびす醤油(吟上)」、大分「フンドーキン(ゴールデン紫)」、鹿児島「サクラカネヨ」
これらとともに比較検証してみたいと思う。これらの以前のテイスティングはこちら


久々にこれらをテイスティングしてみましたが、フンドーキン以外はすべて混合醸造。
すると、本醸造たるフンドーキンが甘口とはいえ、大きく味わいが違うのがすごく目立つ。
混合醸造はどれもまろやかなのに対して、フンドーキンはすごく醤油の風味が強くて、目隠ししてテイスティングしてもわかるレベル。こんなに違ってたっけ!?

言葉にするなら、フンドーキンは「醤油を甘くした」って感じなんだけど、その他は「甘い醤油」。このニュアンスの違いわかるかなあ・・・ 混合醸造醤油は醤油の風味より旨味と甘みと塩気と醤油味が渾然一体となってるというか。

単純に甘みでいくとこうなります
サクラカネヨ(激甘)> えびす醤油 > フンドーキン > キッコーヒメ > キッコーナン

そこで島根醤油「ふじもと醤油」はどこに位置するか。

サクラカネヨ(激甘)> ふじもと醤油 > えびす醤油 > フンドーキン > キッコーヒメ > キッコーナン

フンドーキンより甘いです。

ただ、それぞれちょっと特性が違っていて、
キッコーヒメやキッコーナンは全体的に柔らかく「だし醤油」に近い感じ。
一方、フンドーキンは甘みはあるものの醤油の風味が強くて、少し甘みがそれに押さえられてる感じ。
えびす醤油は甘いことは甘いけど、全体の味がものすごく調和されていて、甘みだけが突出しているようには感じにくい。
サクラカネヨはとにかく甘い(笑)。おなじくらい甘いカネコ醤油(味見記事)は後から甘みがぶわっと来るのと違い、とにかく最初から甘い。ずっと甘い。まさにザ・甘醤油。

そこでふじもと醤油の味わいはと言うと・・・
うーむ、これはなんと表現したらいいのか。もしかしたら甘みだけでいったら、えびすやフンドーキンとそう変わらないかもしれないのだが、味のなかで甘みがすごく目立つのです。

なんというか、塩気(&醤油風味)と甘みが混然としておらず、それぞれ独立して味を感じるというか
そのために甘み単体を味わうこととなり、それがより甘さが強く感じるポイントのようだ。
混ざってるのに、別々に味を感じるという・・・不思議な醤油。分裂症?

しかしまあ、ほんと地方によって味違うもんですなー。
甘醤油は、関東醤油に比べればまだ表現しやすい違いがあるのは助かる。


とりあえず、聞く話では「ふじもと醤油」はけっこう古くからある「地元の醤油」ということで、島根も甘醤油地帯だと思っていいだろう。(今はキッコーマンの勢力がかなり進出しているようだが)
正確を記すならばふじもと醤油は「島根県浜田市」なので、山陰西部は甘いと言える。

推測になるが、石川県や山口県も甘いようなので、おそらくあのへん一帯の醤油は甘い。
気になるのは広島などの瀬戸内側。あっちは兵庫や小豆島の影響でもしかしたら甘くないかも。

パズルのピースがうまってゆくようで面白い。

というわけで、ふじもとさん。
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そんなわけで、不思議なふじもとさんでした。


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こちらがオリジナルふじもとさん(created by 戸帆さん)

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黄印:真面目、さしみ:朗らか、うす塩:皮肉屋、淡口:病弱。という風に性格が変わる・・・んだったと思ったけど、これでよかったのだろうか・・・・
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コメント

戸帆:
ありがとうございます、その通りです。
ネットで調べてみると、ふじもと醤油はおいしいけれど売る気のないメーカーと口コミに書かれていたので、ますますそれっぽいです(笑)

カネヨさんで食べてみましたが、思っていたほど甘く感じませんでした・・・。
ふじもとさんの方がちょっと味が強いような。
何にせよ、甘醤油おいしいです。

そうそう、島根と鳥取ってよく間違えられるんですよね・・・。
スカポン太:
「売る気のないメーカー」って(笑)
なんか飄々としてていいですねえ。

ふじもと醤油かなり甘かったです。これ基準にしちゃうとサクラカネヨも思ったほど甘くないと感じるかもしれませんね。
これら甘口醤油の後だと、キッコーマンなどの醤油はもう辛くて辛くて!

山陰が九州並みに甘いことがわかったのはなによりの収穫でした。
なのに、それほど言われてなかったのは山陰そのものマイナーさかなあ・・・(失礼)

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