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ストーリーボード考察


ストーリーボードに関しての動画。
ディズニーのストーリーボードが見れる。

ここで見られるストーリーボードは、宮崎駿がよく描くようなストーリーボード(連続したイメージスケッチ)に近い。本来はこのような形をストーリーボードと呼んでいたのであろう。

以下推測。

実写映画もまた「どういう映像を撮るか」のためにストーリーボードが描かれる。(というか元々は映画用語)
しかし、実写と違い「描く」ことで映像を作ってゆくアニメーションではより具体的な「動きを記述した」ものが必要となる。
それがアニメーションのストーリーボードであり絵コンテ(レイアウト含む)。
海外ではそれが継続して同じ名称の「ストーリーボード」が使われ、日本では「絵コンテ」という名称が定着したと思われる。この「絵コンテ」はやはり映画用語で、日本の映画用語からのものだろう。

そこで言葉の差異が生まれたと思う。

海外のストーリーボードは今は横型が多いが、必ずしも横型だけではなく縦型もあるようだ。
フィルムが縦ならびということもあって、案外そちらのほうが本来のスタイルだったのかもしれない。
むしろ、日本ではその昔のままの用語や手法が残っているということではなかろうか。

やがて、アメリカと日本ではその手法において、プレスコだったりアフレコだったりと違った進化をとげていったのであろう。
ではなぜアメリカのストーリーボードは横型が一般的となったのか。

ストーリーボードは動きやカットが伝わればよいのであって、極論すれば絵をどう並べようとかまわない。

storyboard_img01.jpg
そこでこのシーン。
ディズニーにかかわらず、アメリカでは打ち合わせでこのように膨大な数のイメージカットを壁に並べてディスカッションすることが多い。
つまり、この形をそのまま「ストーリーボード用紙のフォーマット」にしたのではないだろうか。
日本でもこういったことが行われていないわけではないが、アメリカではより「しっくりきた」スタイルだったのだと思う。

日本の四コマ漫画が縦型が標準であるのに対して、アメリカのコママンガ・新聞マンガ(Comic Strip)がコマを横に並べた横型というのもあるかもしれない。

comicstripboards_img01.jpg
アメリカで発売されているコママンガ用原稿用紙(Comic Strip Boards)

P1080591b.jpg
ハンナ・ベーベラのストーリーボード

横型縦型とも言いにくい並びですが、それでも、まず左上から始まって、そのまま上段右に流れ、そして下の段に移る。
つまりコマ(パネル)は右横に続くのがとても自然に見えるのだろう。


また、アクションものはともかく伝統的なカートゥーンというのは、「舞台の上の役者を撮る」ようなカメラワークが多く、横に長いステージをキャラが移動する描き方にとても合っていたとも言える。
(バストショットより全身がうつる引きぎみの構図が多いのも舞台的)

このスタイルだと、進行方向は右であり、右が未来、左が過去となる。
よって、キャラクターは左から右へが自然な流れで、右から来るものは迫ってくる感じになる。
カメラ移動も左から右というのが多くなる。

・・・と、言えるとおもしろいのだが、実際にはそんな単純なことばかりであるはずもなく、このへん意識してカートゥーンを見てみるとちょっと面白いかも程度の話。



とまあ、あくまで自分の推測にすぎない考察なんですが、実際どうなんでしょうかね。
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コメント

Noah:
こんにちはー
確かにカートゥーンのカメラワークって横に動くのが多いような気がします。トムとジェリーとか
バックスバニーみたいなのもそんな感じですよね。
ファミコンのマリオみたいなカメラワーク(笑)
「舞台」って言う考えは一度も思いつきませんでした。
以前のピアノの記事だったり今回の記事だったり、意識してみると結構アニメにも伝統というか癖?
みたいなのがあって面白いですね!
スカポン太:
カメラの横移動けっこう多いですよね。
ああいうのは特にステージショー的な演出なんじゃないかと思っています。

そうしてみると垂直落下するワイリーコヨーテとロードランナーは当時としてはけっこう斬新な演出だったのかも、なんて思ったりして。
たっきー:
おもしろいですね。
>元々は映画用語
ディズニー系の展覧会に行くと「ストーリーボードはディズニーアニメが最初」と
書いてありますが、実際どうなんでしょ?
大昔の映画は監督、カメラマンの職人芸で絵を作っていて、ストーリーボードはなかったんでしょうか。
もちろん大昔にも「マスク切って合成」ってこともあったわけで、
そういう場合を除いて、「映画全編においてのストーリーボード」は
ディズニーがアニメ制作において初めて使用したってことですかね?

向こうのアニメが横スクロール系が多いのは、
絵の動きを出すにはそれが一番効果的だからだと思います。
横読みコママンガの影響というより、単純にそのせいかなと。

コンテに関する日米の違いですが、
これは字を縦書きで書くか横書きで書くかってことも影響しているように思います。
スカポン太:
>たっきーさん
ふむ、なるほど。
映画におけるストーリーボードはアニメーションからの応用とかだったら面白いですね。

少ない人数で何も言わなくても意思の疎通ができるくらいならストーリーボードが無くても問題ないかもしれませんね。大人数になるほどイメージの共通化が必要になってストリーボードが重要になるというか。
でも、大筋くらいは事前に作っとかないと作るの大変そうだけどなあ。
似たようなものは以前からあったけど、「ストーリーボード」という名称を使ってシステム的にやりはじめたのがディズニーとかだったりして。
どっかに詳しい資料ないかなあ。



横スクロール系演出の理由をなにかに求めるのって難しいと思うのですよ。
卵が先かニワトリが先かみたいな感じで。
アヤコ
ストーリーボードの縦横って文字を書く時みたいに流れる方向がガッチリ決まってるものだと思ってました。(ベン10AFのストーリーボード見つけた時「えっ、タテ!?」って首をかしげていた私がまさにその状態)
呼び方も、形も色々あるんですね!とっても勉強になりました。
スカポン太:
>アヤコさん
紹介ありがとうございました。
そうそう、私も「あれ?縦?」って思ったので、こんな風に話が展開してゆきました。

本当のとこはさすがにわからないのですが。

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