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My Life Me


たまたま見かけて、なんじゃこりゃ?と思った海外アニメ「My Life Me」
海外のディズニーチャンネルで放送されてるの???
キャラクターの絵柄、どっかで見た事あるようなと思ったら、「ドラマコン」のスヴェトラナ・シマコヴァじゃないですか!

とりあえず調べてみると、
インターナショナルタイトルは「My Life Me」 フランス語版タイトルは「3 et moi」
制作はカナダの「CarpeDiem TV & Film
クリエイターはJC Little
共同製作者(co-creators)にSvetlana Chmakova、Cindy Filipenkoなどが参加している。
アニメーション制作ソフトはカナダ製らしくFlashではなく「ToonBoom」

放送はカナダTELETOON※とフランス France2。ディズニーチャンネルアジアでも放送が始まるようだ。
(※ただしカナダTeletoonではフランス語枠でのみのようだ。Teletoonの英語版サイトには無く、フランス語版サイトにのみ発見できる)
mylifeme_01.jpg主人公のBirch(バーチ)(ゴスっぽいファッションの子)は漫画好きで漫画家をめざす女の子。(13歳)
(コミックアーチストではなく、カートゥニストでもなく、Manga-ka)

友人の
Liam(金髪男子)
Raffi(黒髪男子)
Sandra(オレンジ髪女子)との
中学生学園生活を描くコメディアニメ。

この作品が面白いところは、マンガをアニメにしているところ。・・・って書くと普通か。
マンガをアニメ化して「アニメ絵」にするのではなく、MANGAのスタイルのままで動かそうとしていると言うべきか。

mylifeme_04.jpg
たとえば背景美術は「白黒のマンガの背景に後から着色した」かのような美術となっている。

mylifeme_05.jpg
スクリーントーンが咲き乱れ、チビキャラや漫符を積極的に採用。

「アニメ絵」を模倣する海外アニメは増えたが、「マンガ絵」そのものを全面におしだしたものは珍しいかもしれない。
だからちょっと動きがぎこちないところがあるけど、それはわざとかもしれない。
(・・・・・そうじゃない気もしないでもないが)

アートディレクターにスヴェトラナ・シマコヴァを採用したのもそのためだろう。

内容はまだよくわからないが、この手のものだとよくあったギーク色は薄めな感じだ。
バーチちゃん以外はそれほどマンガにハマってるわけでもなさそうだし、普通に学園コメディという気がする。
これが主人公の男の子でコミックギークだったら、こんな感じにはならなかったんだろうなと思う。

最初は、主人公の女の子がマンガを描くというので、「海外版げんしけん」みたいなもん?と思ったけど、ちょっと違う感じですね。
ああいうオタクっぽいノリとは違い、少女漫画誌に載ってそうなナチュラルな感じというか。
「お料理大好き!」みたいなノリと同一延長上にある「マンガ大好き!」みたいな・・・

これが「Comic」とは違う「MANGA」の海外での受け止められ方なのか、ギークとは別のカルチャーとして提示したいのかはわかりませんが。


mylifeme_02.jpg
My Life Me 公式サイト

公式サイトでは作品紹介より「マンガの描き方講座」が目立つ作りになっているのも、この作品のコンセプトがうかがえる。
例えば、
・コマ割りされたページに絵のパーツをあてはめMANGAを作ってみような「Create your own manga story
・動画で解説するマンガ講座「Learn how to draw MANGAS

How toの方はなかなかおもしろいです。
Mangaって何?から始まって、マンガ的な効果や表情、漫符、スクリーントーンの説明、チビキャラデフォルメ、コマ割りなどなど。

mylifeme_03.jpg
漫符はそのまま「manpu」


これの経緯がよくわからなかったんだけど、もともと企画はドイツのケーブルTV局「TV-Loonland」だったが、潰れちゃったようで、それをClassic Mediaが買い取り完成することができたようだ。その後ディズニーも加わったようだけど、これはディズニーチャンネルアジア単独買い付けかも。

企画から放送までけっこう時間がかかった作品かもしれない。
というのも、スヴェトラナ・シマコヴァの絵柄がちょっと古い気がするもので。


とまあ、これを書き書きしてたら、WAT(世界のアニメーションシアター)2010でカナダ作品としてこの「My Life Me」が日本語字幕付きで上映されることを知った。
WAT2010 プログラムF
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コメント

VicIsono:
mangaの描き方チュートリアルで
「コマは右から左に読むように割る」という説明があって
横文字文化圏でわざわざ日本式に合わせなくても…
と思ったんですが、これは
もとがドイツのテレビ用企画というのが関係してるんでしょうか。

OELmangaは左→右進行で描かれますが、
OGLmangaは右→左のものが多いんですよね。

ところでMy Life Meって若者言葉の省略語だと思うんですが
どういうニュアンスなんでしょ
たいき:
俺に言わせると
そいつ等、誰だ?って思います。
スカポン太:
>VicIsonoさん
気がつかなかったけど、確かにそうですね。>「コマは右から左に読むように割る」
これがドイツ企画時代のなごり?

「My Life Me」のニュアンスは私もわかりません。ちょっと気になってるんですけどね。
そも:
マイライフアズティーンエイジ…みたいな感覚で、『私らしいワタシの生き方』とかどうでしょ?
みんなおなじ目標があってつるんでる訳ではない様ですし。
なんかちがうかな。
ドラゴン坊主Z:
ドラマコンですが2巻の発売がえらい滞っていますよねえ、ソフトバンク社を介して出版されてますが売れ行きがイマイチとしか考えられないん出すけど、頼むから日本のTOKYOPOPシリーズが風化されて忘れられていくのは逃れられたい、TOKYOPOP作品魅力的な作品も結構あるのでなんとしても…。
スカポン太:
>そもさん
多分そんな感じだとは思うのですが、スラング的な言い回しだったりするとニュアンスがかわっていたりするので、気になるってとこですかね。

>ドラゴン坊主Zさん
出ませんねえ。
まあ、続刊はすごく難しそうだとは思ってましたけど。
やはり日本のマンガ市場の壁はとてつもなく分厚いかと。
VicIsono:
ソフトバンク クリエイティブ・コミック編集部のTwitter担当者さんは
元TOKYOPOPの方で、以前問いあわせてみたところ

> MBQとドラマコンは様子見中です。
http://twitter.com/SBCr_comic/status/21446836809
との事でした。

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