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さらばコミックスコード

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ARCHIE Dropping COMIC CODE AUTHORITY Seal in February
DCコミックス、そしてアーチーコミックスが「コミックスコード」をつけることをやめると発表。
今後CCAによる検閲をやめ、倫理規定は自社規定のものに従って刊行されることとなる。

まあマーベルはとっくの昔にやめていたし、ほとんど有名無実となっていた「コミックスコード」ですしねえ。
コミックスコードとは、アメコミパッシングがおきた時代に出版社によって作られた「コミックス倫理規定委員会(CCA)」による倫理規定。

詳しくは漫画で読むアメコミの歴史の第3号とかどうぞ。

コミックスコードについては、アメコミ衰退の理由のわかりやすい悪役としてとしてよく取り上げられるが、最近ではその説が疑問視されることも多い。(そもそも衰退したのか?ってな話もあるし)
だいたいスタンド売りならまだしもコミックブックストアで販売されるダイレクト・マーケットシステムになってからはほとんど意味を失っていたともいえるだろう。
(DCも検閲通さないコミックブックもすでにいっぱい出してたし)
マーベルは早々と脱退。それでも慣習的にDCやアーチーなどでは残っていたが、それもついに終わった。2011年になったんだなあという気分。
そういやマーベルが脱退したのって2001年か。なんか妙に区切りいいなあ。

こんな検閲をうけなくとも、今の子供向けコミックの自社倫理規定はかなり厳しく、直接殴られる描写や刃物描写なども規制している(ウルヴァリンの爪ですら)。

インディーズ出版社ははなからこの検閲を通していないものがほとんどだし、大手のDCやアーチーの撤去によって事実上コミックスコードは完全に役割を終わったといえるのではないだろうか。

状況や内容が違うので単純に比較できないが、ここ最近の日本での漫画をめぐる状況とは対照的なのがおもしろいとか思った。
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コメント

くろみつ:
>今の子供向けコミックの自社倫理規定はかなり厳しく
グリヒルさんが「全年齢誌だとBカップまでしか描いちゃダメ」と書いていた
事を思い出しました。
谷間はNGとか、タイツ股間のラインは縦に角度つけ過ぎちゃダメとか…

やっぱり対象年齢分けを厳密にするのが一番ですよねぇ
真空管:
>ここ最近の日本での漫画をめぐる状況とは対照的
あの老人達はもうダメですね
話を聞く気が全くないし
もっと上に働きかけるか 自主規制で批判をかわすか 地下に潜るか…
ビニールマン:
>状況や内容が違うの単純に比較できないが、ここ最近の日本での漫画をめぐる状況とは対照的なのが

我が国は、何をやってもどこまでもアメリカの「二周遅れ」なんですねぇ
市場原理主義にしろ、コミック規制にしろ、弊害が誰の眼にも明らかになってから(それを無視して)導入を検討しはじめるんですから…

>全年齢誌だとBカップまでしか描いちゃダメ
…やはり、アメコミは「縮小」しているようです、いろんな意味でw
(アメリカは、なんでも超大盛り、特Lサイズな国じゃなかったのか?)

コミックコードがなくなっても、自主規制が残るのでは意味がない
というより、「自主規制させた」のだから、コミックコードの、規制側の勝ちですね
(あくまでも製作サイドの自発的な自主規制なのですから、表現の自由も犯したことになりませんしね)
我が国の漫画と規制の将来を見せられたようで、嫌ですね
りおこ:
おはようございます
何だか日本とは対照的な展開ですね
ただ、ウルヴァリンがアウトという点から考えると、でんじーといった日本の児童向け漫画って過激なところもあるのかなと思いました


では
VicIsono:
>最近ではその説が疑問視されることも多い。

スタンド売りをしないインディーズ作品にはハナから関係のない話だし
人気のあった「アヒルのスクールジ伯父さん」のようなディズニーコミックは
騒ぎの頃もCC付けずに売ってましたからね。

向こうの詳しい人によると

>Had there NOT been a CC, govt. would have probably enacted "local standards" ruling, every town could decide what was/wasn't obscene
(アメコミの表現規制に実際の効力を発揮したのはコミックスコードよりも各町の独自基準による規制)


>US comics industry was diverse before & after CC. What killed the diversity was super hero nerds taking over editorial (Roy Thomas)
(アメコミがヒーローコミック中心になったのは、コミックスコードのせいではなくロイ・トーマス等ヒーローオタ編集者による路線選択のせい)

作品傾向は市場が決定するし、規制はむしろ販売現場の「空気」が
一番現実的な力を持っている…と。


>乳減量
上連雀…もとい、おのとしひろ先生の電ピカ英語版で
カスミ&ムサシのOPが大幅減量になった故事を思い出しましたw
スカポン太:
うーん、最後にちょっと余計なこと言っちゃったかな。

>くろみつさん
そのあたりは業界としての基準ではなく、各社ごとの基準のようですが、カートゥーンにもあてはまるものですね(笑)
ただ自社基準だと時代に合わせて柔軟に対応できるのがいいところですかね。
コードになくても、時代の空気で基準を強めたり、古くさくなっていまさら意味をなさなくなった基準とか無くしたりとか。

>真空管さん
映画は早くからヘイズコードによる規制から、ゾーニングによる区分けに移行してたし、アメコミも今は同様でしょう。だからゾーニング導入だけでいい話なはずだったんだけど・・・なんかどんどんわけわからんものに流れていってしまってるようで。

>ビニールマンさん
日本の動きについては思うところはいろいろあるんですが、それはさておき、超増量はいまでも満載ですよ!(笑)
これはゾーニングによる「子供向け・低年齢層向け」での基準。
最近話題のキックアスを見ても、そこにはそういう規制はありません。

>りおこさん
ウルヴァリンの場合は、爪を描いても問題はないのですが、それをナイフのように人に向けるような描写はNGということだったかな?

>VicIsonoさん
そーなんですよね!
コードそのものより、「コードなんて関係なくパッシングするような時代の空気」みたいなものが一番大きかったのかなと。
ダイレクトマーケットによって逆に大成功をおさめたけれど、逆にそれが一般とコミックマニアの間に大きな溝を作ってしまったのも大きいかな。



ゾーニング

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