The Great and Powerful
When I'm Great and Powerful
この「When I'm ~」ってのは今年1月ごろにめちゃめちゃ流行ったパターンなんですが、あまりに流行り過ぎてあっというまにネタを消費してしまい、すぐに沈静化した(笑)。
それはさておき、マイリトルポニーに登場するトリクシー(Trixie)。
1回だけの登場ながら、ファン界隈では人気のあるキャラクター。
インパクトが強い登場のうえに、魔法を使うユニコーンとしてトワイライトのライバル的存在ということが大きいんじゃないかと思う。
この作品ではユニコーンは魔法を使える設定ではあるけど、ほとんどが念力でものを動かす程度で、トワイライトが突出して魔法の天才って感じなんですけどね。
このトリクシーが自分の名前につけるおおげさな言葉「「ザ・グレート アンド パワフル(The Great and Powerful)」の元ネタは「オズの魔法使い」
「I am OZ the great and powerful」
「我は偉大にして強大なオズ」
オズの魔法使いでも有名なシーン
Ozは大げさなセリフを言うわりに、正体は実はたいしたことないように、「The Great and Powerful」は、夜郎自大な修飾詞として扱われる。
だから、トリクシーがこのセリフを言っただけで、あっちではすぐにそのショボさがわかっちゃうんでしょうけど、それゆえにその痛さというかアホっぽさというか虚勢っぷりが、逆に愛されキャラになってるのかもしれません。
「オズの魔法使い」は日本でもそれなりに知られてはいるけれど、アメリカでは名作中の名作として、日本で思われているよりはるかに人気がある作品。
舞台でも何度も上演されている。
来年にはサム・ライミが監督する「Oz The Great and Powerful」がディズニー映画として公開されますしね。
※ティム・バートンの「アリス イン ワンダーランド」が大ヒットしたため、ディズニーはカルト人気がある監督による、おとぎ話リメイクのシリーズを続けていく路線らしい。

Oz: The Wonderful Wizard of Oz (Marvel Classics)
マーベルコミックスから出ているOzのアメコミ。
マーベルから出ているアメコミで、ヒーローもの以外で異例の大ヒットとなっている作品。評価も非常に高い。
それだけ「オズの魔法使い」というテーマの人気が高いことがわかるかと。
Ozの魔法使いの人気と知名度は、アメリカではアリスに並ぶものといっていいだろう。
カートゥーンでもよくパロディになっていたりするのを見かけることがあると思う。
さすが、グレート&パワフル。
ところで「トリクシー(Trixie)」の名前の由来は
いわゆる奇術、手品を意味する「magic tricks」から。
女性愛称ぽく語尾に(yではなく)ieをつけてTrixie。
で、これそのまんま「MAGIC TRIXIE」というタイトルのカートゥーンがこちら

>「MAGIC TRIXIE」
こちらは天然の天才手品少女トリクシーちゃんの物語。
これは、マイリトルポニーのメインスタッフでもある、ロブ・レンゼッティがアレック・カーワンと共にニコロデオンで作った短編カートゥーン。傑作。
最初、MLPでトリクシー登場の時には、真っ先にこの作品を思い浮かべたのですが、MLPのトリクシーはOz的なキャラでした。
また、Trixieという名前は特にマジックと関係なく、普通の名前としてあるようで、ブッチ・ハートマンの「The Fairly OddParents」にもトリクシー・タン (Trixie Tang)というキャラが登場している。

こちらは、マジックとも手品とも無関係な、勝ち組のお嬢様。
名前やデザインから中華系だと思うんですけど、この時期、「勝ち組の学園の女王」的キャラが金髪ではなく、黒髪が多くなったのがいろいろ興味深かったです。
金髪はむしろ「アホの子」のイメージの方が強くなったことがあったりして。
というわけで、トリクシー話。
自分もMLPのトリクシーは好きなので、再登場期待してるんですけどねえ。
ルナ様も再登場したことだし、また登場してほしい。
追記)Trixieという愛称は「Beatrix」という本名への愛称。
フェアリーペアレンツのトリクシーなんかは素直に、本名「Beatrix」かなんかでしょうね。
手品がらみのTrixieは、「直接のもじり」ではなく、Trickと似た響きがある愛称がもとからあったから、採用された、という程度かもしれません。
- 関連記事
この記事のトラックバックURL
http://ppgcom.blog12.fc2.com/tb.php/4687-e1ef1c9b
コメント
- バッククォート:
- トリクシー! トリクシーいいですねえ。
ぜひとも禁呪的な強力魔法を身につけてリベンジしてほしいところです。
- スカポン太:
- トリクシーいいよね!
玩具も出ることだし、再登場期待。
- ushi:
- Trixie は trick のもじりではなく、Beatrix ベアトリクス の愛称(略)ですよ。
Elizabeth の愛称に Betty があるのと同じ。古風でユニークな音の名前なのに比較的良く出てくるのはキリスト教の聖女の名前だからだと思われます。
ちなみにこの名前で日本人になじみがあるとしたら多分 Beatrix Potter で、「ピーターラビット」の作者。
語尾の-yと-ieは字が違うだけで音と意味は同じ。ただ単にどう書くかのちがいだけで、こっちのほうが一般的、あるいは子供のころからこう書いていたから、という理由であると思われます。
たぶん元は-ieがフランス語(大陸系)表記だったということじゃないかと思うんですが、実際はどうかわかりません。ついでに Betty や Jenny も Bettie/Jennie と書く場合もあります。もちろん女性の名前。
以上のことから「Magic Trixie」 は trick に音が似ているので主人公につけたしゃれの名前だというほうが自然じゃないかと思うんですが、どうでしょう
- スカポン太:
- ども。
愛称のルールはまだ把握できてないとこ多いので、指摘ありがたい。
なるほど、Beatrixの愛称がTrixieなのですね。
-y、-ie は昔は特に区別なかったように思えますし、実際ローマン系あたりからの表記だと思います。
ただ、最近の若い世代では、女の子っぽい愛称として ie(またはiで終る)のを好んで使っているように思えます。yで終るものも普通に多いんですが。
Trixieは伝統的用法かもしれませんけどね。
なんにしても、直接のもじりではなく、印象に近い愛称がもとからあったから採用したという感じですかね。
- ushi:
- すこし調べてみたら、Beatrix だけでなく、Beatrice ベアトリス/ベアトリーチェ も愛称は Trixie のようですね。前からトリクシーはよく見る名前だけど、本当にベアトリクスという名前の人がそんなに多いのかと思っていたので、これで納得しました。 Beatrice はヨーロッパの南のほう、 Beatrix は北のほうでの名前っぽい感じですが単に調べた例がたまたまそうだったということもありそうです。ベアトリスのほうがきっとたくさんいると思います。ベアトリクスより簡単な名前だから。
>-ie エンド。なるほど。表記の仕方にも流行とかありそうですよね。
英語圏では短い名前はきっとなにかの略に違いないと普通に思われるみたいで、まえにたしかスポーツ選手のインタビューで4文字くらいの名前(スペルは忘れました)の人が、チームメイトからお前の名前は何の略なのかと聞かれて、これが本名だと教えているよというのを見たことがあります。
現在ではもともとの名前はどうあれ、愛称があまりに一般的に広まっているためにそれをそのまま本名としてつける親もきっといるだろうと思います。
名前が短くて-yか-ieで終わっていたら何かの略に違いないと思ってもそう間違いではないとすると、Stacy は条件にぴったりですね。で、調べたら Anastasia アナスタシア (英語の発音だとアナステイシアに近い)の略だそうです。ステイシー、ロマノフ王朝のお姫様。他にもいっぱいいるけど。
- スカポン太:
- あっちの愛称ルールって、名前の前の方だけじゃなく、後半の部分からとって愛称化するものも多いですよね。そっちのパターンはちょっとわかりずらいんですけど。
今では確かに愛称として流通していた名前をそのまま本名とする人も多いみたいです。
あと、アメリカではわかりませんが、ヨーロッパでは「短い名前」をつけるのが、最近流行っているようです。ゾエとかクロエとかあのへん。
これが、すでにあった愛称からの本名化なのかまではわかりませんが。
どうも、長い名前というのは「古くさい」って印象があるみたいです。
ふむ・・・やはり -eで終る単語って「かわいらしい」って印象あるのかなあ。
AnnじゃなくてAnne みたいな。