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再ティーンタイタンズ #1「仲間割れのピンチ」

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「癒し系プリンですわ」

ついにティーンタイタンズ放送再開ですね。
ティーンタイタンズ#1「仲間割れのピンチ」
今見ると、話はすごくシンプルで、とにかくよく動くだけのエピソードという感じも。
「日本のアニメのテイストを取り入れた作画」というのを、とにかくひたすら見せるというコンセプトだったのかもしれません。

今でこそ、それほど珍しく無くなったけど、当時はかなり驚いた演出の数々
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集中線や流線効果。そしてキメのカット。
ただ、ティーンタイタンズは従来のように、最初から最後までずっとアクションが続くという中で、こういうのも混ぜ込むので、えらい妙な感じがしたのですよ。
うーん、今見るとそれほど違和感ないなあ。ここ数年でホントにアメリカのアニメの演出は大きく変わったんだなあ。

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チビキャラ化とか、こういう目とか。
これもビックリでしたわあ。
それまでは、オーバーリアクションとして大きく崩れるというのがアメリカ的だったんですが、日本風に「絵柄が変わる」という表現も凄く珍しかった。
ただ、こういうことしながら、リップシンクかつ舌がセリフに合わせてよく動くという、日本ではまず見られない表現がごっちゃに混じっているので、「見覚えある表現なのになんか違う」感じに。


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縦線とかも
微妙になんか違う!!



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一方で、こういうタイタンズ独特の画面構成なんかもあったりする。


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また、背景美術も独特。
普通に描かれたような背景にさらにブラシをかけたような、ザラっとした質感というか。
この背景美術の感じは、ベン10(無印)でも同じような感じがみられます。(エイリアンフォーズになってからはそんな雰囲気は無くなりましたけど)
カートゥーンではビリマンの背景美術がこれに近い感じかも。

タイタンズに限らず、この時期くらいから、カートゥーンでは「作品に合わせた独自の背景美術」というものが加速していきます。

それと、ティーンタイタンズは全体的に画面が暗いんですよねえ。これもおそらく意図的な演出。
バットマン・アニメイテッドも夜が舞台なだけに暗い画面が多いですが、それとは違うマットな暗さというか。

また、色彩設計も従来より彩度をおとしている。
パッキリとした色彩のカートゥーンではなく、日本のアニメの色調を意識したものと思われる。
実際には日本のアニメはいろいろなタイプがあるので、それが日本的とはいえないけれど、ざっくりとしたイメージとしてそういうものはあったと思う。
あと、地味なところでは、髪の毛の光沢なんかもそうですな。

とまあ、最初はこのチグハグさへのツッコミアニメとして見てたのですが、ツッコミもするけど、そんなこと忘れるぐらいに本編が面白くて、あっというまにハマりましたんええ。
あー、やっぱりスターかわいいわあ。そしてレイブンはステキです。

ただ、この第一話はちょっと地味かなあ。
この後の、ブラックファイアー、ジンクス登場に比べちゃうと、敵がシンダーブロックというのがね・・・・


さて、ティーンタイタンズ日本初放送の前に、「日本語版先行試写会」というのが行われ、当時でもけっこう力を入れていた作品だったと思います。試写会、観に行きましたよ!^^

ただ、タイタンズ シーズン1はいろいろありまして・・・

例えば、この「仲間割れのピンチ」はティーンタイタンズ第一話で日本でもやはり第一話として放送されたのですが、本国アメリカでは第三話の「危うしタイタズ」(ジンクス回)が第一話として放送されたのです。
放送順を勝手に変えちゃうのは今も昔もアメリカの放送局の伝統。
地味なシンダーブロックよりジンクスの方が視聴者へのつかみがいいと思ったのでしょうかねえ?
そんなジンクスも、なぜか、ジンクスだけフィギュアやグッズが出なかったという待遇をうけますけど。
おのれ・・・・

さらに本当のティーンタイタンズ第一話というのは、第11話にあたる「Tカーを取り戻せ!」
これはティーンタイタンズのパイロット版として作られた作品で、制作順としては一番最初の作品。
ビリー&マンディやKNDはパイロット版がそのまま第一話になってるんですけど、なぜかTTでは11話。
このエピソードはビリマンなどと同じように、元パイロット版なだけに、他のエピソードとは作画がけっこう違うので、ぜひご確認を。
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「Tカーを取り戻せ!」のロビン。

また、白黒点灯が激しいゆえに、ポケモンショック問題で第10話「Mad Mod」がいまだに日本では未放送。
いいかげん解禁してくれないかなあ。無理かなあ。


そうそう。
それまで日本への作画下請けが多かった(バットマン・アニメイテッドなど)のですが、やはりこの時期くらいからそれが止まり、下請け先が韓国のスタジオなどに切り替わっていったものでした。
タイタンズは複数のアニメスタジオに外注しているので、エピソードごとに若干作画にばらつきが見られる時も。
気にならないレベルではあるんですがね。

そんなわけで、久々のタイタンズ、やっぱり面白くて、再放送だけど毎週楽しみにしてます。
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コメント

ハクジョウシ:
CNが見られない私としてはレビューが大変うれしいです
なるほどスターの作ってたプリンは癒し系プリンなのですか
英語のDVDでしか見たことないので「Pudding of sadness」は悲しみのプリンだと思ってました。
Mad Modは確かに目がちかちかしました。
さかえ:
あけましておめでとうございました。
タイタンズは、おいらがスカポン太さんのサイトを知るきっかけとなった作品ですので、感慨深いものがあります。
ポップさの影に、やたらダークなエッセンスが隠れているのが、今見ても新鮮ですね。
改めてみると主人公たちは「なにかを失った者たちの集まり」というか。
「エピソードゼロは絶対やらない」といってたはずが結局やったりと、後半は迷走してた感がありますが、テラで終わって、筆将軍で大団円のエピローグは見事な終止符だったと思います。
ジンクスとスレイドは、色んな意味で日本独自のブレイクをしたんじゃないでしょうか。
真空管:試写会! 当時から新作を見つけるアンテナを張ってらしたんですね
改めて見てみると感慨深いものがあります
本格的にアメコミを読みだしたのもこの作品からでした
集中線や止め絵やギャグ顔の演出が序盤はぎこちなかったのが
徐々にこなれていく成長具合がこのアニメの魅力だと思っています
Tカーの回からキッド・フラッシュ登場回まで
制作順に通して見るとメキメキ力をつけていくのがわかります
ザ・バットマン(なんか全体的に)やブレイブ&ボールド(攻撃ヒットの演出)といった
後の作品の実験場としても今なら見られますね
史源:
これ始めてみたの、もう6年くらい前ですかね・・・。
最初チャンネルつけて目にしたとき、「これ海外アニメ?」というのが第一印象でした。

それまでアメコミと同じ印象持ってましたが、これ以降どんどん日本的表現の入ったものが出てきましたよね。

スカポン太
>ハクジョウシさん
癒し系プリンでございます。
久々タイタンズだから、改めてレビューしても楽しいかもしれないっすね。

>さかえさん
あけましておめでとうございます。
タイタンズはやはり思い入れ深いですねえ。
ジンクス祭りとかやったしなあ
>「なにかを失った者たちの集まり」
ああ!
数年すぎてから見ると、また新しい発見もあるかもしれませぬ


>真空管さん
一応、当時も放送前から注目の作品でしたから。
ここでの実験はその後に大きく影響あった気がしますね。

>史源さん
もうそんな前の作品なのかあ。
ほんとに、ここから表現がいろいろかわりましたねえ。
ビニールマン:
PUFFYのテーマソングも忘れないでください
あれあってのTTでした
そして、ラリーが歌ったバージョンのことも…
スカポン太
>PUFFYのテーマソング
ですねw
あれもオドロキといえばオドロキでした。
くろみつ:
今↑の画像を見ていると、「もう日本も同じようにパンツ見えなくなってるよなぁ」
とか感じてしまいました…w
スカポン太
そこか!ww

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