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ティーンタイタンズ #2 とその表現

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「あたしに指図するなんて1万年早いよ」

ブラックファイアーお姉様降臨。ス テ キ

ロビンとのデート中に宇宙からの謎の機械に襲われるスターファイアー。
その後スターの姉のブラックファイアーがタイタンズの前にあらわれる。
なんでもできる姉の登場で、自分の居場所が無くなったと感じたスターはタイタンズを去ろうとするが・・・

今から見ると、この後に語られることとなる、スターファイヤーがどのようにして地球に来たのかなどの過去を知っていると、当時よりもスターの心情にホロリときます。
タイタンズはジャスティスリーグとは違って「居場所を無くしたものたち」が集まったチーム。
家出少年少女たちの共同生活みたいなもんか。この後のテラもそうか・・・

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「地球はおもしろくてステキな星ですね」
ロビスタはかわいいねー。
スターが花火ではなくロビンの顔を見ながら言ってるのに、ロビンのこの手のダメっぷりときたら。

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そしてゴスくんにナンパされるレイブンw
今はどうなってるのかわからないけど、この当時くらいまではゴスは「暗い詩の朗読会」などをする連中とみられていた。今はパンクやメタルと混ざりあってるとこが多いのでよくわからないですね。
メタルやパンク系のゴスが混じりあってるのか、それとも部外者が「同じようなもの」として見てるだけで実際は派閥が違うのか。


さて、「日本のアニメ」的なものを取り入れたというティーンタイタンズ。
具体的にそれがどのようなものか、この#2からまた検証してみたいと思う。
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見えたっ!
スターファイアーのパンチラ。
自分の記憶ではこれが最初で最後のパンチラシーン。
(※例外はスペシャルの「ティーン・タイタンズ 東京で大ピンチ!」)
『日本アニメの演出』を取り入れたものの一つだと思われる。
この後、スターの乳揺れシーンも登場することとなるが、それはまた別のエピソードで。

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ハァハァハァ レイヴンたまらん
ではなくて、日本的なカワイイキャラを意識したぬいぐるみ。
いやね、ほんと当時はビックリするものだったんですよ。
こういう記号的な「笑い目」は『日本のMANGA』のシンボルでもありました。
ほんと今となっては珍しくはなくなったけど。浸透したんだなあ。

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言うまでもなくこれも『日本のアニメ・マンガ』ぽい表現であるが、当時彼らが、どういうものを「日本ぽい表現」と思ったかを考察できる。

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すごく分かりやすい例として。

おわかりいただけただろうか。

瞳にハイライトが入ることそのものは例がないわけではないが、ハイライトが巨大かつ複数。
また、記号的な「笑い目」は、「まぶたが動き、目を細めてその形になる」というものではなく、笑いという表現になったときに「記号として突然顔面に張り付く」もの。
顔が変形して表情を作るのではなく、瞬間的に表情が切り替わることこそ、『日本のアニメの特徴』と思われた表現である。

そして、口。
大きく開いても顔の輪郭がかわらない(アゴが動かない)。
唇やアゴの存在も無視するので、輪郭線いっぱいに広がる。また、大口あけても歯が見えない。
舌が動かないので、奥にはりついたような口内背景としての舌。などなど。

さらに注目したいのが、ほっぺたの線。
この、存在しないけどなんだかカワイイ謎の線。
これを取り入れた結果、スターのぽっぺに謎の線が発生することとなる。
イマイチ、ピンとこなかったのか、ちょっと不思議な感じになっているけど。
ほっぺの赤丸も同様だ。

これらは、日本のアニメが「アニメーターが考えだした表現」ではなく、原作の「マンガの表現」をアニメにそのまま取り入れた結果なんですよね。
アニメであっても「動きで表現する」のではなく、「記号で表現する」手法。
これらは「動かないマンガ」の中で進化をとげていったのは納得できることだが、アニメでも同じことをし始めたのが日本で、マンガ原作でなくオリジナル企画のものですら、そういう記号が普通になっていき、そして気がついたら、世界的にも特異なスタイルになっていたということが読み取れる。

歯は日本人は「歯を見せて笑う」というのは下品というイメージがあったゆえに、あまり描かれなかったと自分は考えています。
ただ、鳥山明が「ドクタースランプ」で奥歯まで歯並びを見せつつ、でもそれがカワイイという表現を使いだしたあたりから、今ではちょっと変わってきたと思う。ドクタースランプが当時ちょっと「アメコミっぽい」という印象があったものの一つが、この「歯の表現」だったはずだ。


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「スミアー(smear)」日本のアニメ用語では「オバケ」といわれるもの。
参考:
高速移動表現とsmears
>いろんなアニメの「smear」を収集しているtumblr「Smears, Multiples and Other Animation Gimmicks

日米ともにある、残像効果を絵として表現したものであるが、こういうスミアーは日本独特のものと思われていた。
言葉ではちょっと説明しにくいんだけど、海外だとなんていうかな、もうちょっと中割り的というか、オーバーアクションをよりダイナミックに見せる「変形的中間形態」であったのに対して、日本ではその中間形態すら記号化が進んでいたというか。
これも今ではけっこう取り入れられているうえ、逆に今の日本ではこういう表現が激減したので、ピンとくるのは難しくなってしまいましたが。(80~90年代ではけっこう出てくる)


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ロビン大回転。

いろんな日本アニメが好きだったティーンタイタンズのスタッフですが、中でも好きなのが「FLCL」だったといいます。
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「FLCL」は北米CartoonNetworkで放送されたため、タイタンズのスタッフだけでなく、アメリカでは(もしかしたら日本以上に)知名度があり、非常に人気が高い作品。
特に北米のクリエイターに与えた影響は大きく、「エヴァンゲリオン」よりも高く評価されているほどだ。

そしてこのティーンタイタンズに多大な影響を与えた作品こそ、この「FLCL」である。

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フリクリ大回転

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細かく検証解説はしないが、様々な影響をFLCLから見る事が出来るはずだ。


ただ、タイタンズの変珍さ・・というかおもしろいところは、2000年代のFLCLだけでなく、90年代、80年代など様々な表現をぐちゃぐちゃに取り入れているところ。
当然日本での作品は、その作品なりのデフォルメや演出が、同じスタイルの中で表現されている。
しかしタイタンズは本来混ざり合わない、違う作品、違う時代、違う表現が一つの器の中で混在しているのだ。
特に試行錯誤が多かったこの初期のタイタンズでは、ちぐはぐで珍妙な使われ方として出てくることが多い。
BGMもどっかミスマッチな感じが多く、これもまた同じ試行錯誤実験の一つだと思われる。
ところがこれが不思議な個性となってとても面白いんだよねえ。

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例えば、チビキャラ化(チビキャラも日本独特のものだと思われている)もよくするタイタンズだが、そのチビ化のスタイルが出るたびにバラバラだったりする。

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具体的には言えないけど、こういうポーズなんかあまりカートゥーンでは見かけた事がなく、「日本ぽいなあ」と思ったもんです。
ていうか「ラムちゃんみたい」って思ったんですけどね。
スターファイアーほんとカワイイなぁ。



おまけ:
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SOTOと読める看板。
TeenTitansのシリーズディレクターの一人の名前が「ALEX SOTO」
こういう遊びが随所にあるのもタイタンズ。
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コメント

もきち:
劇画などは別ですが、ディフォルメされたキャラで口内(特に奥歯)を描くのは、鳥山明さん辺りが始めたことですよね。
ディフォルメや記号化の「型」に流行り廃りがあるので、外国(特にアジア方面)の日本の漫画・アニメの影響を受けたと思われるデイフォルメキャラを見ると、ときどき妙に懐かしく感じたりしますw
真空管:
今更ながら見事な分析で勉強になります
アニメーションの中で「動かない」表現「記号的」表現をするというのは
たしかにリミテッドと漫画原作が基本の日本で進化した手法ですね。
出崎監督調の「水彩画止め絵」はさすがにありませんでしたが
大半の手法は試していたような

そういやSOTOさんは
BBを誘拐するモアイ像みたいなエイリアンでも出てますね
レン:
10枚目のスターがかわいいです
前から思っていたのですが、カートゥーンの夜景って紫色で表現されていて綺麗ですね
(他にガーフィールド・ショーやパワーパフガールズの「モジョのベビーシッター」等も)
イザベラ大好きw:
2番目の画像で、ロビンがイナズマイレブンの鬼道○人に見えた(何
…だってレイヴンはイナイレのマキュアと中の人が同じですからw

3番目だと、どう見てもレイヴン&ゴスはヴァネッサ&そのBF(?)に思えちゃうw

おぉ、懐かしの「きん注」だー!!どっかの局で再放送しないのかなw
スカポン太
>もきちさん
奥歯うんにんのとこは、きちんと検証してないでイメージだけで語っちゃったとこだったんですが、やっぱり鳥山明のアレの影響は大きいですよね。
アラレちゃんや、初期のドラゴンボールの絵はいい。
強いデフォルメでも立体的、という感じはほんとすごかったなあ。


>真空管さん
「水彩画止め絵」は、さすがに無かったでしたっけか。
そのうちやるんじゃないかと思ってたけど結局無かったということだったのかな。
タイタンズを改めて見て行くうちに、また新しい発見とかありそうな気がします。

>レンさん
ああ、紫の空!
そういえばそうですね。
カートゥーンの背景というか色彩は、「色を暗くする」ではなく「色相を変える」ことによって表現することもあるので、そのせいかもしれませんね。

>イザベラ大好きさん
イナイレww
そういえば、イナイレってちょっとカートゥーンぽいとこありますね。

アヤコ:
数年前ティーン・タイタンズはじめて見たときの私の感想が「ちびキャラ多い!?」でしたw

90年代のおわり頃からダークホースが出してた「Spyboy」ってコミックも日本絵柄を目指してた気が…
画像を知り合いから数枚見せてもらった程度なのですが、ちびキャラとか、帯のようにつながった涙とか出てた気がします…

すごくうろおぼえです。すいません(・ω・;)
スカポン太
>アヤコさん
Spyboyは読んだ事はないですが、90年代くらいからMANGAスタイルの作家がどんどん出てきたとこでしたからねえ。
昔は「がんばって取り入れよう」という感じがあったけど、最近の若い子はナチュラルにマンガ絵を描く人多いすよね。しかもどんどん上手い人が!!

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