16歳の女の子の自費出版コミックが1位
Meet The Sixteen Year Old Girl Whose Comic Out-Sold 'Watchmen' [Interview]
北米amazonのキンドル電子書籍のコミック部門で、ウォッチメンを押しのけて1位になったのは、16歳の女の子が描いたマンガ、ということでインタビューしてみたという記事。
これをBackyard of Universさんとこで紹介してました。(インタビュー内容の日本語訳つき)

その本はこれですね「How to Be a Supervillain」
作者はRachel Yu。
この本は自費出版で日本で言えばオリジナル創作同人誌ってとこでしょうか。
これは一応書籍版(Paperback)も出ていて、価格は8.95ドル。
バカ売れしたのは電子書籍版(Kindle Edition)で、こちらの価格は0.99ドル。
売れた要因はこの価格設定にあるとされていますが、しかし凄いな。
Sales Charts: unBoxing Day 2011 (and a surprising discovery)
こちらでも記事になっていますが、こっちだと14歳になってる。(多分、この本が最初というわけじゃないので、デビューした時の歳だと思う)
なかなか面白いですね。
絵柄はイマドキっぽくマンガっぽいですが、これがMANGAではなくCOMIC、いわるるアメコミジャンルから出たことにも驚いている様子。(レイチェルさんは次回作はグリーンランタンのような話を描きたいと言ってるように、けっこうなアメコミファンらしい)
DCコミックはamazonと独占契約していて、キンドルの電子書籍市場のコミックブックジャンルではDC独占状態。バットマン:ハッシュ、ロングハロウィーン、そしてウォッチメンなどが売れていたようですが、そこに誰も注目していなかった(あたりまえだ)この本が突如あらわれて大きな驚きをよんだ、ということのようです。
コミックブックショップでの購買層と、電子書籍購買層の違い、そして電子書籍の普及率の高まりと、電子書籍なら個人が大手出版社とわたりあえる可能性、などなど色々読み取れて興味深いです。
アメリカでもティーンタイタンズなどからアメコミにハマる若い層も増えたそうだし、またアニメや映画でもスーパーヒーローものは人気。で、実際にアメコミに手を出してみたら、男性青年層向けで内容も複雑かつハードで鬱で劇画タッチ、名作と言われるものも重いものばかり。そんなスキマにズバリ入ったのかもしれませんな。しかもこの気楽にポチれる低価格。
なんにしてもこういう成功例が出たということが一番大きいかも。
次に続く人が夢を見れそうなというとこが。
アメリカでは書店がどんどん潰れていってるけど、電子書籍は今年から本格的に普及していくのかもしれない。
Rachel Yuのサイト
追記)
上記の記事は去年末での結果を元にしたもので、現在「How to Be a Supervillain」はComic部門ではなくManga部門へジャンル変更されていた。2012年1月26日現在北米amazonでの「How to Be a Supervillain」の順位はManga部門2位

こっちはこっちで、あのセーラームーンとわたりあってるのか・・・
北米amazonのキンドル電子書籍のコミック部門で、ウォッチメンを押しのけて1位になったのは、16歳の女の子が描いたマンガ、ということでインタビューしてみたという記事。
これをBackyard of Universさんとこで紹介してました。(インタビュー内容の日本語訳つき)

その本はこれですね「How to Be a Supervillain」
作者はRachel Yu。
この本は自費出版で日本で言えばオリジナル創作同人誌ってとこでしょうか。
これは一応書籍版(Paperback)も出ていて、価格は8.95ドル。
バカ売れしたのは電子書籍版(Kindle Edition)で、こちらの価格は0.99ドル。
売れた要因はこの価格設定にあるとされていますが、しかし凄いな。
Sales Charts: unBoxing Day 2011 (and a surprising discovery)
こちらでも記事になっていますが、こっちだと14歳になってる。(多分、この本が最初というわけじゃないので、デビューした時の歳だと思う)
なかなか面白いですね。
絵柄はイマドキっぽくマンガっぽいですが、これがMANGAではなくCOMIC、いわるるアメコミジャンルから出たことにも驚いている様子。(レイチェルさんは次回作はグリーンランタンのような話を描きたいと言ってるように、けっこうなアメコミファンらしい)
DCコミックはamazonと独占契約していて、キンドルの電子書籍市場のコミックブックジャンルではDC独占状態。バットマン:ハッシュ、ロングハロウィーン、そしてウォッチメンなどが売れていたようですが、そこに誰も注目していなかった(あたりまえだ)この本が突如あらわれて大きな驚きをよんだ、ということのようです。
コミックブックショップでの購買層と、電子書籍購買層の違い、そして電子書籍の普及率の高まりと、電子書籍なら個人が大手出版社とわたりあえる可能性、などなど色々読み取れて興味深いです。
アメリカでもティーンタイタンズなどからアメコミにハマる若い層も増えたそうだし、またアニメや映画でもスーパーヒーローものは人気。で、実際にアメコミに手を出してみたら、男性青年層向けで内容も複雑かつハードで鬱で劇画タッチ、名作と言われるものも重いものばかり。そんなスキマにズバリ入ったのかもしれませんな。しかもこの気楽にポチれる低価格。
なんにしてもこういう成功例が出たということが一番大きいかも。
次に続く人が夢を見れそうなというとこが。
アメリカでは書店がどんどん潰れていってるけど、電子書籍は今年から本格的に普及していくのかもしれない。
Rachel Yuのサイト
追記)
上記の記事は去年末での結果を元にしたもので、現在「How to Be a Supervillain」はComic部門ではなくManga部門へジャンル変更されていた。2012年1月26日現在北米amazonでの「How to Be a Supervillain」の順位はManga部門2位

こっちはこっちで、あのセーラームーンとわたりあってるのか・・・
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コメント
- VicIsono:
- >実際にアメコミに手を出してみたら、男性青年層向けで内容も複雑かつハードで鬱で劇画タッチ
ちょっと前にリランチのDC New 52が女性や子供の読者を排除している!
ってmangaクラスタの人達がヒステリックに叩いてたんですが
DCの営業部長は自分とこの広告は主に18~34歳向けを意識してやってる
The target audience are men age 18 to 34 though they do realize that they have readers in other demographics.
って発言してるんですよね。
http://www.bleedingcool.com/2011/06/21/dc-roadshow-hits-dallas-million-dollar-ad-spend-justice-league-beyond-and-black-people/
子供向けはカートゥーンと連動したJohnny DCレーベルでやって
本線は固定ファンを大事にした劇画路線で無駄弾撃たずに絞り込んでいく方針のような。
それはそれで見識かな、と私なんかは思うんですが
mangaクラスタの女性達は
「フラタニティのごときコミック業界の悪しき伝統ガー!」
とか大騒ぎで、ヒーローコミック好きなジャパニーズウーマンの私はドン引きです。
なんかmanga好きを公言する事が一部でフェミニズム(と反マチズモ)的イデオロギー主張と化してるようにも見えたりで、あんたらいっぺん漫画ゴラクとかプレイコミックとか読んでみなさいよと苦笑い。
DCもCMXやMINXをこかして「少女向け市場」に相当懐疑的になってるみたいなんですが…
- 真空管:
- KindleFire(だったかな?)でカラー作品が閲覧可能になったというのは
コミックという大きな市場の獲得だったんですね
電子書籍の普及で個人出版が一般化するというのは
論としてはよく聞いてましたが
実例を見ると時代は動いてるなと感じます
日本語対応してくれればオンラインで1年中コミケ状態ですからねぇ
(というかオリジナルメインならコミティアかな?)
とうとう私もKindleを手にする日が来たようです
- スカポン太:
- >VicIsonoさん
ども。DCの発言はまあまっとうなものと思いますね。
今までそれでやってきたんだし、そこがブレないのはいいかなと。
DCもそれなりに女性向け意識してやってきたこともあったけど、正直うまくいってなかったですしねえw
その需要のスキマはDCじゃなくて、別のとこがうめる流れになるんじゃないかな。
そのへんをちょっと期待してみる。
>真空管さん
キンドルのカラー化とiPadの登場で大きく変わった気がしますね。
市場が充実してくると、こういう例はもうなかなか出なくなるかと思いますが、実例が出たことは大きいかと。
- おみそしる:
- アメリカだとコミックを置いている一般書店が殆どなくなりましたよね。
ギーグショップやコミックカフェ位にしか置いてません。
勿論、そんな店に入るにはIDが必要なので、
必然と読者層が18歳以上になっちゃうんですよね。
で、ギーグショップには女性は入りにくいとw
そんな販売の仕方が女性向けのコミック市場が育たない土壌になっているのかもしれません。
- スカポン太:
- となると、むしろ書店やギークショップに行かなくても手に入る電子書籍でのコミックは、女性向けからヒットが出る可能性の方が高いということになるかも。
実際もうそうなってるのかな?
女性ターゲットにして失敗してきたDCだけど、電子書籍特化でいけば今度は成功するかも。