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「Spike Team」と「アタッカーYOU!」

SpikeTeam_03.jpgMilaeShiro_01.jpg
前記事「Spike Team」のコメントで「アタッカーYOU!」の話が出たので。
イタリアの女子バレーアニメ「Spike Team」とはまさに、新しい「アタッカーYOU!」として作られた作品。

と、その前に。
イタリアでは、女子バレーはイタリア一番の人気スポーツといえるほど盛んです。
特に女子バレー。
[第1部・イタリア]「アタックNo.1」に導かれ
「アタックNo.1」にあこがれてバレーを始めたイタリア女子バレー選手の話。

この記事で書かれている「スパイク・ガールズ」が、まさにこの「Spike Team」のことです。

「アタックNo.1」のイタリアでの題名は「Mimì e la nazionale di pallavolo」で、ミミ(Mimi)として有名。
女子バレーがさかんだから「アタックNo.1」が人気でたのではなく、どうやら「アタックNo.1」の人気から女子バレー人工が激増した、ということのようですね。


ただ、自分が海外での情報を見た感触としては、そのミミより人気があるのがミラ。

80年代の女子バレーアニメ「アタッカーYOU!」(イタリア題:Mila e Shiro due cuori nella pallavolo)
MilaeShiro_02.jpg
Mila e Shiro オープニング主題歌



先の読売の記事では「アタックNo.1」しか取り上げられていないのは、「アタッカーYOU!」のことを記者が知らなかったか、日本の読者が知らないだろうと判断したためじゃないかと思います。

日本で「アタッカーYOU!」を知らない人はいても、イタリアで「Mila e Shiro」を知らない人はおそらくいない。
イタリアでは80年代に放送されてから、幾度となく再放送され、2012年の今年も放送中。
1986年から26年絶え間なく放送され続けている超人気作。

日本では未放送の「アタッカーYOU!」の続編「続・アタッカーYOU 金メダルへの道(Mila e Shiro - Il sogno continua)」(2008)が数年前にイタリアでのみ放送されたことからもわかるかと思う。
日伊合作ということだし、むしろイタリアから「アタッカーYOU!」の続編を作ってくれということだったんじゃないですかねえ。

Mila e Shiro - Il(続アタッカーYOU)主題歌

初放送は数年前でも、こちらもやはりイタリアでは今でも再放送されている。
それでも足りなくて、自分たちでバレーアニメを作ろうというところまで来たのが、この「Spike Team」です。

「Spike Team」の海外での情報を見ても「Mila e Shiro」の再来と扱われている事が多い。

例えば
SPIKE TEAM: IL CARTOON SULLA PALLAVOLO IDEATO DA ANDREA LUCCHETTA AL VIA DOMANI SU RAIDUE
「Spike Team」をとりあげたイタリアの記事。
日本の記事とは対称的に、ここで名前があがるのが「Mila e Shiro(アタッカーYOU!)」で、「Mimi(アタックNo.1)」は出てきません。

JASRAC賞銀賞に「創聖のアクエリオン」 国際賞は「明日のナージャ」
2009年の記事で、ここでは「明日のナージャ」についてくらいしか言及されていませんが、ヨーロッパで高い人気があるとされているものの中に「8位『アタッカーYOU!BGM」があることに注目していただきたい。
(新ルパンもあるけど)他の作品に比べ、これらの中でアタッカーYOUは80年代と非常に古い作品。
にもかかわらず、2009年でここにあがること自体が、今なお高い人気があることを示している。


そういえば、その日本の記事では「スパイクガールズ」と紹介されていましたが、企画初期は「Spike Girls」というタイトルだったようですね。
Spike Girls, un cartone animato firmato Rai Fiction con Andrea Lucchetta

2007年当時の「Spike Girls」のキャラクターデザイン。
ST_SpikeGirls.jpg
初期はもっとカートゥーンぽいデザインだったみたいだ。
しかし、細いな!

キャラデザは変わっても、キャラはほとんど変わっていないように思えます。

こうしてみると、Joが主人公ぽい立ち位置だったのかなあ。
まあ、貧乏っ子だし、Joのバックボーンが一番ドラマチックではあるけど、実際には6人全員が主人公という感じですね。
ベスは目立ってないけど・・・

まあ、6人制バレーだから当然とはいえ、最近はチームは6人という構成が海外物では目立ってきてるように思えるんだけど、どうなのかしら。同じイタリアのWinxも6人だしなあ。たまたまって気もするけど。

そして、ここ最近の傾向としては、海外ではスポーツアニメが増えていることもありますね。
アクションものはまだ取り入られていても、スポーツアニメってけっこう特殊なだけに、日本の独壇場だったんですが、ようやく独自に作れるようになってきたということでしょうか。
または、最近放送できる日本のスポーツアニメが減ってしまったので、もうこれは自分たちで作るしかないとか?
日本のスポーツものは日本の風土独特すぎて、80年代はまだしも現代ではやりにくくなってるとこもあるとか。
(人種とかルールとか設定とか。あっちではスポーツクラブが基本だけど、日本だと部活中心とかいろいろ)

ただ、その中でもアメリカが手を出さないのが気になるんだよなあ。
コメディかアクションか日常ものかに偏っているのが、ちょっと気になる。
企画するアニメーターたちがギークすぎて、その発想がないとか?
日本でもアニメ独自企画ではあまりないけど、日本の場合「マンガ原作」が主流というのがスポーツアニメ発展には大きかった気がします。このへん、ロボットものとは対称的かも。
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コメント

massando:
そういえば奥山玲子さんがキャラデザだった『あしたへアタック!』というアニメがあったけど、これは輸入されなかったのかな?
>初期はもっとカートゥーンぽいデザインだったみたいだ
おお!こっちの方が好み♡
マヌルねこ
『アタッカーYOU!』はリアルタイムで見ていた記憶があります。
最初の方(高校時代?)にはセクハラギリギリのものすごくアブない性格の監督が出ていたような…。
スカポン太
>massandoさん
気になって調べてみたら、これもイタリアでは放送されたみたいです
「あしたへアタック!」
イタリア題「mimì e le ragazze della pallavolo sigla」
http://www.youtube.com/watch?v=MNeNIrfpEjQ

あれ?これも主人公の名前がMimi ?

カートゥーンぽい初期デザインは私も好みですが、もう少しリアリティ出したかったんじゃないですかねえ。

>マヌルねこさん
ええそうですねw
そうでなくとも、無駄におっぱいぽろりや、シャワーシーンだらけだったと記憶しております。
イタリアではさすがにそのへんはカットされてたっぽいけど。
massando:
>気になって調べてみたら、これもイタリアでは放送されたみたいです
おお!イタリアめざといw
よく見ると奥山さんだけにキャラクターが東映の『にんぎょ姫』に通じるものがありますね。

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