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ディズニープリンセスをめぐる考察「Sofia the First」

ディズニー初の「中南米系」プリンセスに賛否両論
なにげに目にしたこの記事ですが、考察してみると非常に面白かったので、思ったこといろいろ書いてみました。

Sofia-The-First.jpg
ディズニー初の「中南米系」プリンセスと言われているのは
ディズニージュニアの新番組「Sofia The First」
11月18日に初回のスペシャルがTVムービー「Sofia The First: Once Upon A Princess」としてプレミア公開。
本放送は2013年から。
以前知った時は今年年末という話だったので、てっきり12月放送かと思ってました。
思いのほか早かったという印象。
これはもしかして玩具の商品開発が間に合って、12月から早くも売ろうとしてるためじゃなかろうか。
そう。自分は「ディズニープリンセスの幼女ドールがよく売れてるから、ついにTV番組でもやりはじめたか」という思いだったんですが、なんかニュースで妙なとりあげられかたされてて驚いたという。


ソフィア(Sofia)の母ミランダ(Miranda)がフリーゼンベルグ王国(Freezenberg)の王と再婚したことにより、ソフィアはある日突然プリンセスとなる。
そこでソフィアは「王族上級学校(Royal Prep school)」に通いながら、立派なプリンセスとなるために学んでいくのであった。という話かと。
ソフィアの声は「Ariel Winter」
DC_Princess09.jpg
多分、これがママのミランダさん。

以前の情報では特に無かったけど、放送発表に際して、ソフィアの母親が中南米系だったことで話題になった。
「ディズニー初の中南米系プリンセス!」と、そういう記事ですね。

上記日本語記事の原文、元ソースはこちら
Backlash for Disney's first Latina princess

以上をふまえて、考察と検証。
そもそも、ちょっと煽りっぽいタイトルすよねえ。
「賛否両論」というのは原文の「Backlash」を意訳したものだとは思いますが、よく読めばわかるように、論争などまるでおきていません。
『(CNN) 米ディズニーがこの秋から放映する新たなテレビアニメ「Sofia the First」の主人公は中南米系のプリンセスだというが、この設定を巡り、賛否両論が巻き起こっている。』
という文章は、日本版記事にのみ追加された一文。
賛否両論と言うには「賛」はあっても「否」は無く、かつ「論」も無い。
最後に「否定的意見」ぽく引用されている内容は「中南米系というには、あまりそれっぽくないのが不満」というよくわからないもの。
もっと露骨にステレオタイプに描いたら怒るくせに・・・

だいたい、その「賛」もTwitterのコメントから・・って、おいおい。CNNでも今やそういう時代か。
ただ、原文の方ではTwitterのハッシュタグが記載されていているので、それを元に調べてみても、CNNが出したニュースを見て知って「へえ」とつぶやいてる程度のものばかり。
論争などいったいどこに・・・・

そういえば、中南米系といえば「ヒスパニック(Hispanic)」かと思っていたんですが、原文では「ラティーナ(Latina)」が使われていますね。
「ラティーナ」はラテン系アメリカ人の女性をさす言葉で、南アメリカも含む。
「ヒスパニック」もラテン系アメリカ人ですが、主に中南米メキシコ出身を意味する。
・・・と思っていたのですが、もしかして今はヒスパニックより「ラティーノ/ラティーナ」という言い方の方が普及しているのかもしれない。それかCNNのようなニュースの立場だとこちらの言い方を好むのだろうか。
よくわからん。
ただ、ラティーナとか中南米系って言い方に自分が慣れていないので、以下は「ヒスパニック系」という言葉を使わせていただきます。(ラテン系でもいいんだろうけど)


それはともかく、こういう取り上げ方をしたのはCNNだけで、他ではそんなことはありませんでした。
つまり、CNNの連中は「ディズニープリンセスがラテン系?!な、なんだってー」と驚いたものの、他ではあまり驚いていないので、無理矢理ちょっと偉そうな人からコメントもらってきてニュースにしてみた。って感じですね。うちは社会派です(キリッ てとこか。

アメリカでの人種問題への敏感さ、そうとってもいいかもしれないけど、自分はむしろディズニーに対する偏見と情報格差というものの方に注目したい。

まず第一に
これはディズニーチャンネル(ディズニージュニア)のTV番組であって、ディズニーアニメーション映画ではないということ。
それを「ディズニープリンセス」、ディズニーの映画のヒロイン達とごっちゃにして語るのはどうなのか。

だいたいですね、ディズニーチャンネルのTV作品もディズニープリンセスに含めていいなら、そう言ってくださいよ!
DC_Princess01.jpgDC_Princess02.jpg
タンジア星のプリンセス「ミラ・ノヴァ」(スペース・レンジャー バズ・ライトイヤー)
ウードロゴートのプリンセス「キャンディ」(バーバリアンデイブ)
なぜ彼女達が、ディズニープリンセスに入らない。

基本的に公式ではディズニープリンセスに含まれるのは、ディズニーアニメーション映画に登場するプリンセスぽいポジションのヒロインに限られていて、残念ながら、TVアニメは含まれません。
にも関わらず、同列扱いしたCNNのトンチンカンさ。



そして第二。
ディズニーチャンネルも含めたなら、ヒスパニック系ヒロインは珍しいかといえばそんなことはない。
DC_Princess04.jpgDC_Princess03.jpg
イジー(ジェイクとネバーランドの海賊達)
イザベラ(フィニアスとファーブ)
(※IzzyはIsabellaの愛称なので、イジーの本名はイザベラかも)
おたすけマニーのマニーさんは男性だけど、彼もヒスパニック系ですね。
リセスのスピネリもかな?
DC_Princess05.jpg
リトル・アインシュタインのジューンも・・・って最初は思ったんだけど、どうも彼女はアジア系だったみたいです。あれっ。ピアスとかしてるからヒスパニック系かと思ってたんだけど、切れ長の目がアジアンということのようだ。(うーん。本当かなあ?)

DC_Princess06.jpg
まあ、ヒスパニック系で一番有名なヒロインといえば、ニコロデオンのドーラさんですけど。
ニックだと、アジア系の「Ni Hao, Kai-lan」も主役はってるね。

なんにしても、特に年少ものになるほど、むしろ白人キャラの方が少ない。
ドーラなどいまだに年少児童に圧倒的人気を誇るヒロインだしなあ。
だから、ディズニージュニアの番組として、「Sofia the First」のソフィアがヒスパニック系であってもおかしくは無いというか、極めて自然にして、よくある設定。
なにをいまさら、それが話題になるのかと。

CNNが例として出す、ディズニープリンセスが、「プリンセスと魔法のキス」の黒人プリンセス・ティアナ、「ポカホンタス」のネイティブアメリカンプリンセスのポカホンタスがあげられているのが興味深い。
アラブのジャスミンは?
アトランティスのキーダは?(キーダは古代アトランティス人だけど人種でいえば東南アジア系)
だって、「ポカホンタス」とかディズニープリンセスからよくハブられてるのに、なんでジャスミンさしおいて例に出るんだって話ですよ。

(ちょっと脱線しますが、ところで、ピーターパンのタイガーリーリーは酋長の娘だし、「ポカホンタス」がプリンセスならタイガーリリーだっていいじゃないですか。
でも、きっと古いイメージのインディアンのデザインであるために、表立って扱えないんだろうなあと思う。
かわいいのになあ。)

正しくプリンセスであるかどうかなどは関係なく、また、アメリカでの人種への関心度が高いのが、アフリカン、ネイティブアメリカン、ヒスパニックであるということなのだろう。

つまり、CNNは「ディズニー」「プリンセス」「中南米系」のワードに反応したにすぎず、珍しくも無く、賛否両論も無いのに、思わずニュースにしちゃっただけの話だ。
ディズニーとえいば「ディズニー映画」の漠然としたイメージのみで、ディズニーチャンネルのこともよく知らない連中はアメリカにも多いということだろう。
まあ、それだからディズニーは固定化されたイメージに苦労してるんだろうねえ。
同時に、プリンセス=ディズニープリンセスと脊髄反射していまうほどのブランド力の強さを思い知る。



そして第三。
とは言っても、ディズニー自身がこれをおそらく幼児版「ディズニー・プリンセス」として売ろうとしてるんじゃないかというのもあるから、あまりCNNを責められないとこではある。
DisneyPrincess_PetiteDoll_A.jpg
Disney Princess Petite Doll - Ariel
ディズニープリンセスはバービーやモンスターハイにも匹敵する超売れ筋商品。
なかでも、最近特に売れているのが、こういうベビー型のディズニープリンセスたち。
そこで、じゃあ初めから幼女のプリンセスで。という企画の流れもあったのだろう。

ただ、この「Sofia the First」の詳細が分かったことにより、ディズニーの戦略の一部が見えてきたのが面白いところだ。

ディズニーとピクサーが合併したことによりジョン・ラセターがチーフとなり、実施したのが
「ディズニー映画の2ものや、TVシリーズへの停止」
「プリンセスもの(またはフェアリーテイルもの)企画の停止」
これにより、ディズニー映画の2もの、TVシリーズ化は「ラマだった王様 学校へ行こう!」にて終了。
そして、ディズニーのプリンセスものはラプンツェルが最後となった。

(でも、そんなピクサーは続編やらTVスペシャルやらカーズトゥーンやら、メリダとか作ってるのが今でも納得いかないんですが・・・)

それはさておき、ではディズニーが本当にそうなったといえば、実はしたたかに作っていたという話ですよ。

続編ではないスピンオフ的なやり方で。
■「ティンカー・ベル」のディズニーフェアリーズシリーズ。
続ピーターパンではない別シリーズ。

■「ジェイクとネバーランドの海賊たち」
これも続ピーターパンではないけれど、ピーターパンと共通する世界設定を利用しての別番組。
なので、ピーターパンは登場しない・・・はずだったんだけど、ついにピーターパン登場させてしまいましたな。

そして、その手法ならラセターの科した規律の網をぬけられると思ったのか、そこで登場したのがこの
■「Sofia the First」
である。

DC_Princess07.jpg
DC_Princess08.jpg
「眠れる森の美女」のフローラ、フォーナ、メリーウェザーが出るのは前に聞いていたけど、まさかシンデレラまで登場するとは。

このシンデレラは亡霊だったりしてw
もしかしたら、他にもオーロラや白雪姫など、様々な歴代プリンセスが登場してプリンセス心得を伝授していくのかもね。わからんけど。

この作品で重要なのは、「ジェイクとネバーランドの海賊たち」で成功した「続編じゃない続編」手法を導入したところだろう。
映画のその後を描く続編ではなく、主人公達は完全に無関係のオリジナル作品。
しかし世界観には旧作の資産をつぎ込んだ作品。

すなわち、
プリンセスものはやらない → TVなのでディズニープリンセスではありません。
映画の続編やTVシリーズは作らない → 続編ではないです。オリジナルです。どっかで見た事ある人は出るかもしれないけど

すばらしい。

「Sofia the First」も成功したら、さらにこのタイプは出てくるんではないだろうか。
ジャスミンのペットショップやアリエルのお魚ペットショップでバイトする少女の話とか。

続編でもなく、スピンオフでもなく、ニュージェネレーションでもなく、かつベビー化でもないが、旧作映画ともつながりある作品。
「ジェイクとネバーランドの海賊たち」だけでは気がつかなかったけど、「Sofia the First」が出た事により、これが今後のディズニーの戦略なのではないか。そう思いました。

短い記事ながらも、
CNN(というより一般)のディズニーへの無知と固定概念。
アメリカにおける人種問題の敏感さ。
ディズニーの新たな戦略と手法。
などが考察できて、なかなか面白い記事でした。

しかしこれはその後も続いていた>中南米系プリンセスじゃなかった(笑)
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コメント

とりり:
当初、ビデオスルーの続編を中止という部分だけが報じられたので、目先のビジネスより優先する
ものがあるんだ、という美談だと思われてましたが、実際には、マーチャンダイジング部門(Disney
Consumer Products)主導の企画しか認めない、ビデオだけの企画はやめるってだけの話だった
のですね。

「ダンボ2」「チキン・リトル2」「ルイスと未来泥棒2」「おしゃれキャット2」はキャンセルで、「ティンカー
ベル」を中止しなかったのは、後者は最初からDisney Consumer Productsの企画(ディズニー
フェアリーズの底上げ用)だったからです。
おみそしる:
アニメとか芸術作品とかは、政治信条や理念で物事を見ずに、
面白い・美しい・技術力が高い、などで作品価値を
判断してもらいたいものです。
jia:
はじめまして。
分かりやすい考察記事で興味深く読ませていただきました。
よほど露骨な表現ならともかく、何にでも人種問題を絡めて『論争』を煽るのは考えものですね。
スティッチやムーランの人物デザインをハワイ人・アジア人への偏見だとする映画レビューもちらほら見かけますし…
(スティッチに関しては監督の絵柄が出ただけだと思います)
樹海:
イジーがイザベラの愛称だというのはIzzy's got the Frizzyで知りました。Sofiaも湿気が多いとアフロになっちゃうんでしょうか。
S:
ウードロゴートだけはプリンセスよりプリンスの方が“プリンセス”の適性を満たしているような・・・w

人種への偏見を云々するのもいいけど、はやいとこ日本人に両手を合わせて挨拶させるのをやめさせてほしいぞディズニー
スカポン太
>とりりさん
なるほどねえ。
そうなると、いろいろ合点がきくところありますね。
ディズニーフェアリーズは商品企画からのラインということかあ。
玩具が売れてるトイストーリーやカーズが作られててるとこも納得。
ビニールマン:
つまらんことですが、「中南米系」なのはあくまでもソフィアの母であって、ソフィア自身ではない時点で、もうダウトだと思うんですが
(まさかアレですか、天下のCNNともあろうものが「一滴でも異人種の血が混ざっていたら、100%異人種扱い」ですか)

いずれにしろ、本放映見てみないことにはなんとも…日本でも放映してくれますかね?
スカポン太
CNNであっても、もうそういうもんですよ。
うんざりして、スーパーマンがマスコミを辞める時代ですから。

ディズニージュニア作品なので、間違いなく日本でも放送すると思います。
今までの上陸例を参考にすれば、遅くとも来年の夏には来るんではないでしょうか。
あり得る:いい記事
タイガーリリーは古いイメージとかじゃなくて単に主役でもなんでもない脇役だからでしょう。ティンク差し置いてピーターパン代表は無理でしょう。プリンセスじゃないムーランがプリンセス扱いなのは「主役」だからです。本当に脱線しすぎです。

とてもいい所を突っ込んでいるのにこの部分が残念です。
でもタイガーリリーかわいいよね。

(売れそうな)いいキャラがゴロゴロいるのに偏った部分しかプッシュしないのが非常にもったいないなあと昔からずーーーーっと思ってます。
スカポン太
>タイガーリリー
うん。そうですね。
タイガーリリー好きなものでつい入れこんでしましましたが、ティンクはまだしもメインヒロインのウェンディすらほとんど扱われないのにタイガリリーはやっぱり無いですよねえ。
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