fc2ブログ

アドベンチャータイム S2ep9b(#22b)「スーザン、君は誰?」

AT_S2ep09_03.jpg
「スーザン・・・・・君は・・・誰?」
せつなすぎて泣きそうになった。
徐々に明らかにされていく世界背景。
なんともいえぬ余韻を残す回でした。

そして幼年期の終り。フィン12歳最後のエピソード。

Aパートの感想はこちら

#22b スーザン、君は誰?(Susan Strong)
AT_S2ep09_02.jpg
ふとしたことで、謎のハッチを見つけたフィンとジェイク。
そこから入った地下にはフィンと同じ「人間」たちが住みついていて、そこでフィンはスーザンという少女と出会う。
そんなスーザンを地上に連れ出し、キャンディ王国にも案内する。
感動したスーザンはお菓子を皆にも食べさせようと、仲間達をつれてキャンディ王国へ攻め込むという事態に。
 

AT_S2ep09b_01.jpg
またバブルガムが違う衣装!!今度はふわふわロリっぽくてカワイイ!!!

バブルガムのおじさんが「キャラメルの木(taffy trees)」を切り倒してしまったせいで、切り株だらけ。
そこで切り株の処理を頼まれるフィン。

そんな変な親戚の話をふられて、フィンは

AT_S2ep09b_02.jpg
「僕、ヒトには会ったことがないんだ。
そのことを考えててると、自分がよくわからなくなって・・・
なんだか変なきがしてくる・・・」

AT_S2ep09b_03.jpg
(しまった・・・失言かました)

AT_S2ep09b_04.jpg
最後の人間だなんて・・・つまり」

とうとう本編でハッキリと言及された「人類は滅亡し、フィンは世界最後の人間」
バブルガムが赤くなったのは「照れ」に見えて不思議な感じがしたけど、慌てたために紅潮した・・・って表現だったんじゃないかと。
日本だったら、変な汗かいたり、青くなったりな表現をしていたかもしれませんな。

この時、気を使うジェイクがいいですねえ。
フィン自身は「人類滅亡」や「他に同じ種族の仲間がいない」ってことが、どういうことかよくわかっていない様子だけど、周りはけっこうそのことは気にしてるってことか。

これは別の言い方をすれば、フィンは皆を「ウー大陸の仲間」と広く認識してるけど、皆はフィンを皆とは違う「人間という種族」と言うズレがあるのかもしれない。


AT_S2ep09b_06.jpgAT_S2ep09b_05.jpg
ともあれ、切り株処理中に発見した謎のハッチ。
そこを入って行くと、半水没した地下世界が。

やっぱりこれって・・・・核シェルターすよね。

そうして見ると
AT_S2ep09b_09.jpg
「ジェイク爆弾を投げてみろ! ひゅ〜〜〜どかーん」
てのは、まるで歴史の再現のようで意味深。
たった一晩で切り倒された木と、切り株だらけになった大地か・・・

随所随所にこういう仕掛けをはさんでくるなあ。

AT_S2ep09b_07.jpg
「きみ・・・顔がぼくにそっくりだ!」

ボーイミーツガール!・・・・とはちょっと違うか。

地下で出会ったのはスーザンというフィンによく似た少女。
(スーザン:cv 青山桐子)

ここんとこがちょっと気になるんですよねえ。
視聴者側から見れば「みんな同じ顔やん!」てな感じだけど、物語世界の中のフィンの視点から見れば、顔が違って見えているんでしょう。
この「そっくり」が、いわゆる「人種的にそっくり」なのか、それとも「フィン自身にそっくり」なのか。

マーセリンにしても盗賊の街のペニーちゃんにしても、見た目は人間とほとんど違わないように見えてるんだけど、やっぱりどこか違うんですかねえ?
自分としては「フィンにそっくり」という感じがするんだよなあ。
フィンと同じ金髪だし。
つまり、このエピソードの前に、フィンが帽子をとって金髪を披露したという回があったことが、計算された演出だということだ。
もし、フィンにそっくりだとしたら・・・スーザン君は誰?
おっと、これはまだ早かった。

AT_S2ep09b_08.jpg
暗く薄汚れた地下に住むのは、野生化した「人間」たち。
フィンと同じように動物の毛皮をかぶったものたち。

そこでフィンはスーザンに太陽輝く表の世界へ連れ出すことに。

AT_S2ep09b_10.jpg
ありゃ。死んじまった

いきなり死んだ!!www

AT_S2ep09b_11.jpg
なんてな。

無邪気なスーザンかわいい。体型がマッチョすぎてなんかバランスが変だけど・・・

AT_S2ep09b_12.jpg
ダンス虫再登場!! この虫けっこう好き。

AT_S2ep09b_13.jpg
スーザンつおい

AT_S2ep09b_14.jpg
「スーザン ここが君の世界〜♪」
この歌いいですねえ。
フィンの歌はハウスというかテクノつうかそういう感じが多くて、日本語版だとかなり難しいけど、今回はメロディアスな歌のせいか悪くない。
・・・けど、朴さんて歌はどうなんだろう。いやちょっとその・・・うん。

そしてキャンディ王国へ!
AT_S2ep09b_15.jpg
また違う服なバブルガム!!
お着替え多い!!
しかし、この表情とポーズはなんなの?ww

AT_S2ep09b_16.jpg
お菓子!お菓子!お菓子!!

ペパーミントバトラーが食べられちゃうーーー

お菓子に感動したスーザン
「仲間つれてくる
キャンディ王国全部食べる」

いきなり急展開
話は「人間」からキャンディピープルを守るための戦争へと発展。

AT_S2ep09b_17.jpg
「あぶるぶるぶる〜〜 ぬひひひひひ」
迎え撃つバブルガムも大興奮。

バブルガムの性格がどんどんアレになってるような気が。
・・・・・・ 一話からか。そうか。元からか。


AT_S2ep09b_18.jpg
このパンダみたいなのかぶった子かわいいね!


ついに人間とキャンディーピープルとの戦いが始まる
AT_S2ep09b_20.jpgAT_S2ep09b_19.jpg
炎のマシュマロキッズ突撃〜〜〜


えっ!
AT_S2ep09b_22.jpg
「みんな・・・ニンゲンじゃないのか・・・」


AT_S2ep09b_21.jpg
「スーザン・・・・・君は・・・誰?」

ここでスーザンだけが帽子をとらずに、何者かわからずに終るせいで、なんともせつない余韻が。
再びひとりぼっちなフィン。
いや、ジェイクがいるよ!いるじゃないか!
( TДT)ぶわっ

そして流れるエンディング曲。
今回は特に心にしみる。

「スーザンは野生(wild animal)?それとも人間(human)?」
「おれらだって野生さ」
「ああ、そうだね・・・・相棒(brother)」

日本語版では「相棒」と訳されていた「brother」。
英語だと、仲間に対する呼びかけとしても使われる言葉だけど、最後のフィンのつぶやきはジェイクに対する「兄弟」という意味も含まれているようで、そう思うとなんともせつない。

「スーザン、君は誰?」
そしてそれはフィンにも返って来る問いかけでもある

「フィン、君は誰?」

フィンはどこから来て、人類が絶滅した世界になぜキミだけいるの?

そして、同時にこれが12歳のフィンの最後のエピソードであることも
「僕はいったい誰なんだろう」という思春期の目覚めにも近い。


そして、アドベンチャータイムの世界では特に「動物」と「ヒト(ピープル)」の境界があいまいで、よくわからないものになっている。
スーザンらの地下世界のものたちは「動物」。
お菓子のキャンディーピープルたちどころか、もの言わぬ野菜ピープルですらヒト扱い。
ここでAパートの話もちょっとひびいてくるね。

肉を食べようとしたペパーミントバトラー、お菓子として人間に食べられそうになるペパーミントバトラー。

「魚は生 鳥は死」
神話や伝承で多く用いられる「水より産まれる魚は生の象徴。飛び立つ鳥は去ってゆく魂、死の象徴」と言うものだ。
AT_S2ep09_40.jpgAT_S2ep09b_23.jpg
Aパート「死の国へ行こう」とBパート「スーザン、君は誰?」での地下世界のものの対比。

こうして、死と再生を超えて、フィンの12歳は終った。

シーズン2はAパートとBパートとの関連性がけっこう強い感じがしますね。



あと、今回のエピソードは、H・G・ウェルズの『タイム・マシン』を思い出すね。
『タイムマシン』では、地下の暗黒世界に住む人類の末裔、野蛮な「モーロック」が、地上で穏やかに住むピンクの肌の「エロイ」を襲い食べる。

アドベンチャータイムはシュールなキチアニメじゃなかったのかよ!!
というツッコミはいまさら無粋だろう。
シーズン2では、少しずつ、その世界の見え方を変えつつあり、視聴者もそのことにすでに気がついているからだ。

いやーほんと面白い作品だなあ。
普通にバブルガムかわいい!ってだけでも楽しめるしね。


<今回のカタツムリ>
AT_S2ep09b_Snail.jpg
地下の住民達との出会いのシーンにて。

・・・ってわからんよなあ、これ

AT_S2ep09b_Snailb.jpg
ここ。
関連記事

この記事のトラックバックURL

http://ppgcom.blog12.fc2.com/tb.php/6149-2c42b704

コメント

夢の世界の旅人:
人間と思ってたら、頭だけ半魚人みたいな感じか。そこは気づかなかったな。

なんにせよ、スーザンはこれからもまた出てくるみたいなのでS3以降が待ち遠しいかと思えますよ。
トゥーモエ:
2期は本当にただ面白いだけじゃなく色々考えさせれるエピソードがありますよね。

でも23話のマーセリンの「○入れないでね」発言は素直に面白かったです。

スカポン太さんのレビュー気長に待ってます^^
おみそしる:
>炎のマシュマロキッズ突撃
何気にこのシーンが鬼畜の所業に思えたのは私だけでしょうかw
Jibril:
12歳から13歳への成長は、ティーンエイジャーになるということで重要な基点になるみたいですね。
半魚人たちはやっぱり核の影響で突然変異したんでしょうか…?

話は変わりますが、4月に発売されるMLPのマイクロシリーズの#3はラリティでした。通常のシリーズの#6はルナ様の話になるみたいです。
スカポン太:
23話感想もちょっと待っててね!

13歳、KNDだったら重大事件ですからねえ。

半魚人が人間の突然変異かどうかは難しいとこですね。そうなると他のピープル達も?

>MLPのマイクロシリーズ
おお、3番目はラリティですか。となると、やはりピンキーは最後かなあ。
コミックの方は本編の補完みたいな感じになっていいですね。ルナ様回超期待
kazi:
他の住民はインスマス思い出したけど、スーザンはいったい…フィンの出生は…
あと >「おれらだって野生さ」のジェイクの優しさに泣いた。
sari:こんばんわ
こんばんわ。いつも拝見してます。
放送は見れていないのですが、いつもレビュー読んでます。
非常に興味深い内容と解釈ですね!
ダンス虫のときのフィンの表情が可愛過ぎで思わず画像保存しました、、。

またレビュー楽しみにしています。
ragi:
スーザンってフィンっていうよりフィオナちゃんよりかな?

朴さんは普通に歌上手いよ。
海外アニメだと音程掴みにくいんだろうか?
:承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

Template Designed by DW99